ヘルメットにちょっくらいたずらを

アライのジェットヘルが欲しい。

結構前に発売されたものだが、MZというチークガードが長いタイプのジェットヘルが

欲しいのだ。

僕は元々フルフェイスが好きなのだけど、ハーレーというのはタンクにメーターが付いて

いるため、フルフェイスだとチンガードが邪魔をしてメーターの視認性が悪いんだ。

そこで妻に「新しいメット、買っていい?」と子犬のような目をして効いてみたのだが、

獲物を狩るオオカミのような目をした妻は一言「あんた頭いくつあんのよ?既に

何個か持っているのにこれ以上いらないでしょ!キサマはキングギドラかっての!」

とつれない台詞を吐き捨て台所方面に消えて行きました。

仕方がないから少し整理しようと倉庫で古いヘルメットを物色していると、見覚えない

ヘルメットカバーが・・・。おそるおそる開いてみると、アライのジェットヘルが!!

なんだこれ!ずーっとアライのジェットヘルが欲しいと思いつつ何年もカインズホームで

買った安物のジェットヘルを使っていた僕としては訳が分からない。

だからといって恐ろしくて妻に「これいつからあった?」等と聞けるはずがない。

何しろそんなことを聞いた日にゃぁ、「ほら、あんた一つも自分のもの管理できて

いないじゃない!小遣い2ヶ月カット!!」などと言われかねない。

見れば装着されているエアインテークの形状からSZの最上位モデルと思われる。

何故こんな高級品が・・・・・・・・・・・?

必死に記憶喚起してみると・・・・・そうです、僕これ買いました。10年以上前の事、

上司から海外勤務を言いつけられ「なんだよ、新しいメット買ったばっかなのに!」

と思った記憶がよみがえってきました。

更に言うとこのメット、僕が殆ど使っていないのに僕が海外駐在している間だオヤジが

まるで自分のものであるかのごとく使い倒していたのです。

かくして発見された僕が殆ど使っていないアライの高級ヘルメットは見るも無惨な傷

だらけ。これは転んだとかそういうのではなく、落としたり手荒に扱った傷ですね。

黒いそれは所々が白くめくれ上がり何とも貧乏くさい。まるで数十年使い続けている

そば屋の出前が使っているメットのよう。

そば屋のそれは年季が入った傷の入り方かも知れませんが、僕のそれはただただ

ダサイだけ。

こうなったら塗りましょう。しかしどうせ地獄の縁からよみがえったアライさんです。

綺麗に塗るよりちょっと奇抜なことがしたい。 何しろ天下のアライヘルメットをおかしな

カラーに塗るなんて大それた事、こんなチャンスでもない限り無理ですよ。

と言うわけでやってやりました。





はいこれ!

ダサイですね。デザインを専攻している方が見たらこの色の取り合わせ「お前はバカか

バカなのか!」状態だと思います。

でもですね、有るんです、こういう色の取り合わせのものが。

それは何かというと自衛隊の救難飛行艇「US−2」です。

イメージはこの救難飛行艇様というわけです。このカラーにした理由はですね、ずばり

「恥ずかしくって誰もこんな色にするまい」と言うことにつきます。

僕は自分の持ち物が人とかぶるのがどうも好きではないのですが、そんな中でも

「流行の物」とか「カッコイイ物(と言うよりかっこつける物)」がかぶるのが大嫌いです。

かぶるぐらいだったらダサイ若しくは「ダサカッコイイ」方を選びたい。

そんなわけでこういったカラーになったわけです。

さらに・・・・・・





稲妻マーク入れてやりましたよ。だささマックス!

ちなみにこの稲妻マーク、反射素材で夜光に当たると激しく光ります。

安全とオリジナリティーとダサさの3つを同時に手に入れたわけです。

市販のお薬で膣カンジダをなおした訳でもないのに「やるじゃんわたし」って自分に

言ってあげたい気分です。(そもそも膣ないし・・・)

これにあと「白・黒・黄色」と足すと色合い的には更に本物に近づきますがそれは

やりません。なぜならば「かっこよくなってしまうから」です。

いいんです、ださくって。あとでペーパーでならしてからウレタン系のクリアを吹いて

仕上げようかと思います。そしてオヤジがしていたように「何も気兼ねせずガンガンと」

使い、その傷がまるで本当の現場で働く救難隊の方のヘルメットよろしく様になるまで

頑張りたいと思います。合掌。