中学生をはねて死なせてしまった男

道路を横断中の中学3年生の男の子をはねて死なせてしまったとして、山田穣という人が

逮捕されましたね。どうしてそう言うことが出来たのか知りませんが、この男性は逮捕される

前にインタビューを受けているようです。

そのインタビューにおいて「誰が運転していても同じ結果になった」とか「自分は逮捕される

事はない(逮捕されない自信がある)」というようなことをのたまっていたようですが、一番

問題だなと思ったのは「50〜60キロしか出していなかった」と言っていたにもかかわらず

実際には100キロ近いスピードを出していたようです。記事にはご近所さんのコメントも

記載されていて、「いつも乱暴な運転をしていた」とか「いつか事故を起こすと思っていた」

等という発言がありました。この記事を読んだとき怒りがめらめらとわき上がり、「こんなクズ

死刑にしちゃえばいいのに。生きている価値のない人間だ」と思ってしまいました。

その記事には事故当時の映像が見られるようになっていて、「多分事故直前のこの男の

乱暴な運転が写った防犯カメラ映像だろう」と思ってそこをクリックしてみたのですが・・・

それを見て僕の考えは180度変わりました。

これは中学生が悪いと思います。自転車二台(多分友達)と横断歩道のない道路を横切

ろうとしています。で、左側車線を渡りきり右側車線に移る際、友人とおぼしき人は自転車

を駐め車をやり過ごそうとしていますが、亡くなった少年は一瞬だけ自転車を止め、そのまま

道路を横断し始めます。そして山田氏の車にはねられるわけですが、正面からはねとばす

というよりはフェンダーの辺りにぶつかっているように見えます。

記事を読んだりニュースで見るとこの山田氏は暴走して中学生を死なせてしまった極悪人

としか写りません。実際僕もそう思いましたから。でもですね、これは「危険運転による死亡

事故」ではないように思います。山田氏の言うように「誰が運転していても起こりえた事故」

ですね。確かに法定速度で走っていれば怪我で済んだかも知れませんし、もしかして

よけることが出来たかも知れません・・・が、映像で見る限りはおそらく法定速度で走って

いてもよけることは出来なかったでしょう。山田氏は僕が思うように小心者のクズかもしれ

ません。多分そうでしょう。しかしこの件に関しては危険運転と少年をはねてしまった事は

別の問題であるように思います。彼が犯した罪がそれで軽くなったり許されたりする訳では

ありません。ただ「彼のみに過失がある」というのもまた違うように思います。

何でもかんでも弱者優先で、ともすれば「弱者」という立場を利用すれば強大な力を手に

入れることが出来る今日、僕はこの問題はもう少し冷静に分析し、少年の過失についても

論じられる必要があるように思います。最後になりますが、そうはいっても少年のご冥福を

心よりお祈りいたします。