絶滅危惧種の内燃機

                                                      
イギリスが2040年以降、ガソリンとディーゼルを積んだ自動車の販売を禁止するという

方針を打ち立てましたね。

あとたった20年ちょっとですよ。僕はまだ間違いなく生きていると思いますが、この目で

ガソリンエンジンを搭載していない車のカタログを見ることになるかと思うと、なんだか

とってもやるせない気がします。

まぁ、販売が禁止なだけで既に持っている人に「乗っちゃダメ」というわけではないと

思いますが、そうはいってもそうなるのも時間の問題でしょうね。

おそらく僕はかろうじて死ぬまで内燃機で走る車やバイクに乗り続けることが出来ると

思いますが、僕の子供達は晩年電気自動車に乗ることになるのでしょう。

往年の名車達は一体どうなるのかな?例えばエンジンのシリンダーブロックの中身を

全部削って空洞にして、その中にバッテリーを入れたり、或いはトランクの中などに

バッテリーを仕込み、ホイールに入ったモーターを回して走らせるようなカスタムショップ

とかが出てくるんでしょうか?

つまり「外見だけ20世紀仕様」みたいな。

それで、外部スピーカーとかが付いていて、スイッチを入れるとまずは「セルが廻る音」

がして次にブロロロロロロォォォォンとエンジン起動。速度の上昇に合わせてエンジン

音も変わっていき、それをスピーカーから流すとか。

あぁ、なんだか書いていていやになっちゃった。

マッスルカーなどに乗っている人は「モーターなんてそんな弱々しい物で動く車に乗って

られっかゴルァ!」とか言うかも知れませんが、実際はモーターはいきなり100%の

トルクを発生させることが出来るわけで、加速などはやりようによってはモーターの

方が荒々しいかも知れません。

だけどなんだかモーターって弱々しいイメージがぬぐえないのは、やっぱり内燃機が

好きで好きでしょうがないからでしょうか。

なんだかただ漫然と生きているといろいろなことを見落としてしまい、ハッと気がつくと

偉いことになっていることが多々ありますね、最近。

いつでもかえると思っていたフォグランプやらハンドルやらが「ビンテージ」とか「当時物」

とか訳の分からないノスタルジーを売りにしてとんでもない値段で取引されたりして

いますが、そのうち内燃機で動く車というのが「おぉー、懐かしい!!」等という風に

なるのでしょう。

周りの人が普通にそういう台詞を発するようになる頃には、僕もモーターで動く車に

乗らざるをえないのでしょうか・・・・・。なんだか本当に複雑です。