ゲイの友人から学んだこと

                                                    
まず最初に書いておきますが、「菊の御門で新しい世界が開けた」とかそういう話

では一切ありません。

さて、僕にはゲイの友人がいます。

男から見てもイケメンで、話していても非常に上品で人当たり柔らかく何ともナイスガイ。

彼はゲイでありいわゆるオネエとはとは違って見た目も立ち居振る舞いも普通の男です。

でも男が好きなんですね。

でも僕の前ではそんな素振りは見せないわけで、普通の友達としてつきあっていた訳

です。で、ある時彼に聞いてみました。

「こうやって男同士で遊んでいる時に、そういうこと(つまりその男とセックスしたいと)を

考えること有るの?」と。

彼の答えは「特に意識してと言うことはないけれど、気に入った男子がいれば常に

”あわよくば”と狙ってはいる」とのことでした。

それまで彼と二人で遊んでいるときに何も考えたことはなかったんですが、この台詞を

聞いて「えぇ、そうなんだ。勘違いされないように気をつけよう」と思うと同時に、ものすごく

ハッとしたことがあるんです。

それは僕の女性に対する接し方です。

最近はオッサンなのでそんなことはないのですが、若い頃は女性といるときは常に

「あわよくば」と狙っていたように思います。

と言うか、セックスの対象にならないような女性とは遊びたいと思いませんでしたし、

逆を言えば趣味や会話などがとても有ってよく遊ぶのにセックスの対象にならない女性

というのはむしろ「女性としてみていなかった」と思うんです。

しかしもしその当時僕と遊んでいた女性が僕のことなど全くセックスの対象として見て

おらず、単なる友達だと思っていた場合、僕がこの女性を「あわよくば」と狙っていて

そういう流を作ろうとしたとしたら、おそらく相当不快だったろうし、むしろ「友達」という

括りでは見られなくなったのではないかと思います。

僕のゲイの友人は、もしかしたら僕を狙っているかも知れませんが、ハッキリと「もし君が

少しでもそういう素振りを見せたら友達づきあいをやめる」と言っているので行動に出る

事はありませんが、もしそういう行動に出たらおそらく友達づきあい出来ないと思います。

まぁ、何が言いたいかというとですね、友達だと思っていた相手が自分を性の対象として

見ているというのがこれほど不快な事だったんだと気付かされたんです。

正直これが女性だったら何にも思わなかったかも知れません。

ただ同性にそういうことを言われることによって、自分が女性に対してしていたことの

間違いが分かった気がしたんです。

女性が「友達だと思っていたのに!」と言う台詞の裏には、こういった不快感があった

のだと初めて分かりました。ですからそれ以来すごく気をつけている訳なんですが、

この前NCISと言うアメリカのドラマの中で出演者達が「男女の友情は成立するか」

と言う話をしていました。「そんな物は成立しない」というトニー(男性)に対し、「成立する。

実際に私は男の親友も沢山いる」というケイトリン(女性)すると再びトニーが「君が親友

だと思っている男の友人はみんな君と寝たいと思っている」。とそこにアビーという女性が

入ってきます。トニーとケイトリンは揃って「ねぇアビー、男女の友情って成立する?」

と聞きます。するとアビー「もちろん成立するわよ」。

勝ち誇った顔をしているケイトリンを一別し、トニーがアビーに「その相手と寝たりする

事って無いの?」と聞くと「もちろん寝るに決まってるジャン」とアビー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うーん、深い。