144日目

朝会社についてパソコンを開き、仕事の準備をしていると、いつもは始業10分前ぐらいに

ならないと出社してこない池田君が、ニコニコしながら入ってきた。まだ始業まで1時間近くある。

「今日は早いね!それに何かうれしそうじゃん!何かいいこと有ったの?」と僕。

すると池田君「昨日中古のいいドライバーでも探してみようと思ってゴルフパートナーに

行ったんだよ。それでさ、始球式用のきらきら光るひもが出るボールを買ったんだ!!」

・・・・・・結局僕には池田君がニコニコしている理由も早く来た理由も分からなかった。



143日目

今日スーパーで牛の様な顔をした体格の良いおばさんが、白衣を着てホットプレートの前で

何かを作りながら、焼き肉のタレのようなモノの実演販売をしていた。

とってもいいにおいだったので、数人の人がその試食目当てに焼き上がるのを待っていた。

そのオババの口上はこうだ。「買ってくれた方にはサービスで試食をご提供〜♪」

すぐさま「冗談、冗談!はい、ご試食どうぞぉ〜♪」とにこやかに、小さなプラスチック皿にのった

肉片を周りの人に手渡そうとしたが、受け取る人はいなかった。あぁ・・・・。



142日目

「はぁ、ふみえちゃん、離婚して苦労するぐらいだったら最初から俺と結婚しとけばよかった

のになぁ・・・・」といきなり今井君がつぶやいたので「なに?昔の彼女か何か?」と聞いてみたら

「いや、細川ふみえだよ」と力強く言い放ちやがった。



141日目

ここ数ヶ月、僕はヤクルトを1日1本飲んでいる。

数十億、数百億というビフィズス菌達は、ちゃんと交配を繰り返し、僕のおなかに定住してくれて

いるんだろうか?それとも1代のみで、頑張ってくれたビフィズス菌は役目を終え、うんちとか

御叱呼とかと一緒にその骸が排出されていくのだろうか?うぅむ。



140日目

今日エンツォフェラーリという車を目撃した。ショーやイベントじゃなくて、普通に人が乗っていた。

エンツォフェラーリ1億円。

消費税800万円・・・・・・・・。消費税だけで僕の車が新車で4台近く買えるってこと?



139日目

「ルフィーは何がしたかったんだろう・・・」

目の前でパソコンに向かって集計表の打ち込みをしていた筈の池田君が、いきなり遠くを見つつ

つぶやいた台詞だ。



138日目

「ボールドって洗剤のCMに出てる派手な外人いるじゃん、あれ、絶対にボールドの社長の

愛人だと思うぜ。だってずーっと出てるじゃん」。

今日電車の中で、前にいた男性グループの一人が口にした台詞だ。

実は僕も同じ事を考えていたのだ。唯一違うのは彼がP&Gの社長ではなく、「ボールドの社長」

と言ったことぐらいで、それ以外は全く同じ台詞が僕の口から出てもおかしくなかったのだ。

同じ事を考えている人がいるものだと驚いた。

そう思った刹那、グループの他の男性が「お前何言ってんの!あれ、ミランダ・カーという

有名なモデルさんだよ!」と説明した。

愛人発言をした男性が「え!そうなの!!」と口に出したのと、僕が「え!そうなの!!」と

心の中で叫んだのが、タイミングも台詞も全く一緒だった。

この場合、訳を話し、名刺を出して自己紹介をした方がいいだろうか・・・。



137日目。

ニューコーンミートとコンビーフって何が違うんだろう?


136日目

扇風機を買おうと家電量販店に出向くと、あるわあるわ。やたらといろんな種類の扇風機が

並んでいる。

気になるのがその価格。3千円くらいから5万円ぐらいととんでもない差があるね。

そこで店員さんを呼んで聞いてみた。結論から言うと、高い機種はDCモーターという、とっても

省エネなモーターを使っていたり、他にもイオン発生器が付いていたり、リモコンが付いていたり、

素材そのモノが良かったり、とにかく高いモノはいい物らしい。

なるほど高いのにはそれなりの理由があるんだ。よく分かった。

・・・・よく分かったが僕の財布には5千円札1枚と千円札3枚しか入っていない。

そしてそれを全て使いきるわけにも行かない。そう思った刹那、20種類ほど飾ってある扇風機

のうち、15種類ほどがスッと視界から消えた。今僕の目に映っているのは全て予算内の機種。

人間の脳みそって凄いと思った。


135日目

Meijiのきのこの山が大好きなんだけど、なんだかとてつもない高級品であるという心の枷が

払拭できず、そうそう気軽に購入するに至らない。

おそらく幼少時代の遠足などで「おやつは100円まで」などと言われ、どうしてもそれを手にする

事が出来なかった事のトラウマによる物ではないかと思う。



134日目

地球は太陽系の惑星。ロケットで飛んでいくとその太陽系を離れることが出来る。

じゃ、その先ってどうなってんだろう?そんなことを考えていたら、みぞおちの辺りがなんだか

むずむずしてきた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・すっげー気になる。


133日目

出張で宮城県に行った。

仕事が終わり、ホテルに帰りがてら夕食をとろうと町を散策していると、とあるバーの看板に

「Mr.ヌリックの超魔術ショー」と書いてあった。「マ」と書こうとして「ヌ」になってしまったのか、

はたまた「ヌリック」という超魔術師が存在するのか、謎である。



132日目

外回りの営業中、昼食をとるためビックボーイというハンバーグやさんに入った。

お金がなかったのでドリンクバーは我慢したのだけれど、ランチを注文するとなんとスープが

飲み放題。すると一緒にいた池田君がぼそりと言った。

「これ、スープただって事だよな?だったらスープだけ飲んで帰るんだったら、お金払わなくて

いいのかな・・・」

・・・・・・・君、一体いくつだ?と言うか、小学校はちゃんと卒業できたのかい?


131日目

富士山に3回ほど登っている。

登るたびに「金剛棒」という1.5m程の木の杖を買う。山小屋に到着するたびにお金を払って

焼き印を押して貰うんだ。

その金剛棒の横には、中学の頃行った修学旅行で買った木刀が並んでる。

それらをじっと見つめて思う。「万が一泥棒が入ってきても、戦える。」



130日目

今僕はベーシックな星形をした金属製の手裏剣を前に、深く考え込んでいる。

先日友人と浅草散策に行った際に購入した物なのだが、何故これを買ってしまったのか

未だに思い出すことが出来ない。



129日目

昔ながらの喫茶店でナポリタンを注文すると、同席していた仕事仲間のアメリカ人が

「ナポリタンって日本独自のもので、イタリアにいってナポリタンと言っても通じないの、知って

いましたか?」と流ちょうな日本語で聞いてきた。

「そりゃオタクんところの”カリフォルニアロール”と一緒だね」と言おうとしたけれど、この前一緒に

行った日本のレストランで食べた「カリフォルニアロール」を思い出し、静かにうなずくだけにした。



128日目

朝ご飯を外で食べるとしたら、僕の中でのナンバーワンは、牛丼吉野家のハムサラダ定食

(牛小鉢付き)です。



127日目

「あやせはるかの顔ってさぁ〜、どう見てもゾウリの裏にしか見えないんっすけどぉ」

今日電車で前に立っていた女子高生が言っていた台詞です。

今日は残業で遅かったけど、ちょっとだけ調べてみようっと。

「綾瀬はるか」という人らしい。・・・・・・・・・・・うん、女子高生の言っていた事は正しい。



126日目

くまむしのどこが面白いのか悩んでいると、今はそういうリズム物と言われる芸人が流行って

いて、他にも8.6秒バズーカという人や、バンビーノという人がいると今井君が教えてくれた。

今日早く仕事が終わったので、せっかくだから夕食の後、缶ビールと梅干し(おつまみ用)を

もってパソコンの前に座りYou Tubeで調べてみた。

まず8.6秒の人から。・・・うん、くまむしより遥かに面白いけど、つぶしがきかなそうだな。

一発屋にならずに頑張ってくれることを願おう。

次にバンビーノ・・っと。

・・・・・・・・・・・・・・・・・笑い死にました・・・。めっちゃツボです。でももうおなかいっぱいかも。



125日目

とくべつなすーぅぷをぉあーなたーぁにぃあぁーげるぅぅぅ、はぁあったかいんだからぁぁ〜・・・。

うん、歌上手だね。歌詞も何となくしみる物がある。うん、うん。

これはくまむしという二人組の人が歌っているんだ。

このくまむし、僕てっきり歌い手さんだと思っていたんだけど、どうやら芸人さんらしい。

・・・・・・今僕には二つ質問したいことがある。

ひとつめ。このくまむしさんの芸、どこが面白いんでしょうか?全く分かりません。

ふたつめ。相方さん(歌わない方)必要ですか?



124日目

僕は小さな頃からめがねを愛用しておりまして、まぁ「顔の一部」どころか「体の一部」レベルの

おつきあいなんですよ。ってなわけで、いつも元気に働いていただくために、レンズは常に

綺麗な状態を保ちたい。昔は柔らかくなったフランネルでキュッキュ。その後はめがねシート

でキュッキュ。さて今は、めがねのシャンプーなる物があるのです。

レンズに吹きかけて水で流すだけで、とーっても綺麗になる。値段が高いのが玉に瑕だが

僕はそれを使っている。

で今日、キヨシんちにめがねのシャンプーを買いに行くと、おまけでめがね拭きが付いている

ボトルと付いていないボトルがある。

当然おまけが付いているボトルを手に取るかと思いきや、そう簡単に事は進まない。

何しろおまけ付きの奴は僕の好みぢゃない香り付きなのだ。



123日目

ポールポッツ。ポールポッツ、ポールポッツ。・・・・・・・・・確かそんな名の有名人がいたような。



122日目

最近気がついた間違え。

学校の怪談 ・・・・・・・・・・・・・・・・・×

学校のカイダン ・・・・・・・・・・・・・・○

どうやら漢字をカタカナに直しただけではないらしい。検証しようにも、既に終わっちゃってる。



121日目

少し前までやっていた「カレーメシ」のコマーシャル。

僕の中ではここ数年でぶっちぎりトップの傑作だと思っています。あれを越えるコマーシャルは

今のところまだ無いね。しかしあれは一体何を伝えたかったんだろう・・・。


120日目

今日缶入りのコーンスープを買おうと思って自動販売機の前で小銭入れを出すと、なんと

チャックが少し開いていたようで100円玉が転げ落ちた。

あわててそいつを追ったのだけど、どういう訳かころころ元気に転がって、スポッリとどぶ板の

継ぎ目の穴に吸い込まれてしまった。どぶは結構長く引かれているみたいなんだけど、何故か

穴があるのは販売機の横だけだ。何でよりにもよってたった一つ空いている穴に吸い込まれて

しまったんだ!5秒ほど呆然とし、8秒ほど嘆いてからどぶ板をあける作業に取りかかった。


119日目

僕の家の冷蔵庫には卵を10個収納できるホルダーが装着されている。

そのホルダーには今、茶色3個、白7個、合計10個の卵が格納されている。

そんな冷蔵庫の前に立つ僕の手には「高橋さん家の生み立て卵 30個」がネットに

入ったままぶら下げられている。

家の冷蔵庫の卵ホルダーに卵があるのは知っていた。

だけどどうしても高橋さん家の美味しそうな卵の誘惑に勝てなかったのだ。

後頭部の方から誰かが僕を罵る声が聞こえてくる。妻か?



118日目

今日本屋さんに行くと「特売コーナー」が設けられていた。

いわゆるワゴンセールだが、そのワゴンにある物は本とは関係のない文具等々。

その中に埋もれたある手帳に目が釘付けになった。黒い表紙に浮き彫りにされているのは

他でもない、オーガナ議員率いる反乱軍のマークぢゃないか!

そっと手に取る。

紛れもない反乱軍の手帳。これで僕もキャプテンソロの仲間入りだ!

・・・・と思ったけど、日付を見ると去年のもの。

本屋さんに一つ質問ですがね、本屋の良心として、これを3割引で売るというのはアリですか?



117日目

テレビで「はやみもこみち」と言う人が料理を披露していた。朝の番組の料理コーナーを

担当しているらしく、その手さばきは家事の苦手な主婦真っ青ってレベル。プロ級だ。

かっこいい上に料理が上手。きっとモテモテだろう。彼に非の打ち所などあるのか?

あった!「もこみち」という名だ。おいもこみち君のご両親。もこみちって何?



116日目

ぼく、ドトールコーヒーのホットドックが大好きです。

朝ドトールコーヒーに寄って、ホットドック1本を買うのですが、ほぼ毎回、ホットドックを注文

した後少し長い沈黙があり「・・・・以上でよろしいですか」と聞かれるわけですね。

この台詞を発するとき店員さんの目はほぼ例外なく「コーヒーは?」と聞いています。



115日目

電車で移動中、混雑していたので吊革につかまって立っていたのだが、前に座っていた中年の

紳士が小さな声でずーっとぶつぶつブツブツ何か言っていた。

気になっていたので聞き耳を立てていると、「この前値上げしたばっかりじゃないかよ、

ふざけんなよまったく、どういうつもりなんだよ。」「駐車場まで値上げかよぅ。」「ファストパスの

取り方が勝負だな」「パレードとアトラクション、どっちが得なんだろうな」などと言っている。

最後の方の台詞から推測するに、どうやらディズニーランドの値上げにご立腹されているようだ。



114日目

ブックオフの漫画コーナーでゴルゴ13の44巻を手に取る。

・・・・・間違いない。こいつは僕が持ち込み、「買い取れません」と言われ無料で巻き上げられた

本だ。だってこのページのここ、僕がペヤングのソース焼きそばを食べているときに、うっかり

つけてしまったシミがある。



113日目

会社の自動販売機の前で今井君とコーヒー談義をしていると、池田君がやってきて「最高級の

コーヒーというのは、実はじゃこう猫のウンコだ」と言いはなった。

すかさず今井君がさげすんだような目で池田君を一別し、「あぁ、じゃこう猫が食べて未消化で

排泄されたコーヒー豆だろ」と迎撃。

一瞬今井君の意見に乗りかけたが、未消化であろうが消化していようが、口から食べたものが

体内を通って肛門から出てきた時点で「ウンコ」ぢゃないか!

・・・・・ってことは、池田君がだたしい。

じゃこう猫から出てきたコーヒー豆で作るコーヒーを愛飲しているお金持ちの皆さん。

あなたたち、じゃこう猫のウンコを煎じて飲んでますよ。

・・・・・・・・・ウンコ煎じて飲んでますよ〜!!                このスカトロ野郎が!




112日目

今、僕の目の前にふた袋のふりかけが並んでいる。どちらもパッケージは同じ。紫色の帯が

印象的な「味道楽」という丸美屋さんのふりかけである。

どう見ても同じものにしか見えないが、一つは百円ショップで買った100円のお品。

もう一つは最寄りのスーパーで買った198円のお品。

ニギニギしてみると、やはり198円の方が量が多いようだ。




111日目

皆さん、バターには塩が入っている物と入っていない物があるのを知っていましたか。

僕は知ってますよ。

バターを買ってこいと命ぜられ、スーパーに出向いて仰せの物を買って帰ると「無塩バターだと

言ったじゃないか」と怒られたのでね。


110日目

今はやりのセルフ式のうどん屋さんに行った。好きな具を好きなだけ自分でとっていいのだ。

僕が大好きな「ちくわ天」も取り放題だ。が、後に「レジ」という関所があるのを僕は知っている。

僕は備え付けのトングで一本だけちくわ天をとってうどんにおいた。この辛さは無料の天かすで

はらしてやろう。


109日目

ユニクロという会社の衣類は、安い割におしゃれだという事でとても売れているようですね。

そんなわけだから、町中で同じ衣類を着た人にばったり会う確率がとても高いという。

これを「ユニクロかぶり」略して「ユニかぶり」と言うらしく、ちょっと気恥ずかしいという。

僕もユニクロの衣類を一着、持っている。が一度も「ユニかぶり」したことはない。

ちなみに僕が持っているユニクロは、ペパーミントグリーンにキャシャーンのプリントが入った

Tシャツだ。


108日目

僕は今、魚肉ソーセージを焼いた物が50円等というメニューまである親しみやすい居酒屋さんで

焼酎をいただいているのだが、後ろの大学生らしきグループが「無人島に何か一つ持って行ける

としたら何を選ぶか」という興味深い話題でディスカッションしているので聞き耳を立てている。

結論から言おう、1回戦 たばこ1名、携帯電話2名、釣り具1名、枕1名、どこでもドア1名。

2回戦 全員どこでもドア(どこでもドアがあればいつでも帰れるという理由らしい)

・・・・・・・・・・君たち正気か。


107日目

この前「マカロン」が400円以上もする高価な物だというのを知った。

「ケッ、色つき最中のくせによぅ」と思ってもそれを口には出さないジェントルな僕。しかし今日、

もっと衝撃的な物を見つけてしまった。チョコレート一粒540円。・・・・・・・・・・・・・・買ってみた。

たった一粒のくせに綺麗に包装されたチョコレートの包装をあけ、ひとかじりしてみる。

ねっとりしていて強烈に甘く、そして苦い。もう一口食べてみた。ねっとりしていて強烈に甘く

そして苦い。最後のひとかけらを口に放り込む。ねっとりしていて・・以下略・・。

僕が昼食と引き替えに手に入れたチョコレートの感想は、ねっとりしていて強烈に甘くそして

苦い。もしかしてお金持ちの味覚っておかしいんじゃぁ・・・・・・・・・。


106日目

知り合いの西川君のご厚意で、車で家まで送っていただいている最中、外の風があまりに

気持ちよさそうだったので窓を開けたら、西川君に怒られた。

「おい、エアコンついているんだぞ。電気代がもったいないだろ」

「あ、わるいわるい」と言いつつ窓を閉め、ふと思う。電気代、関係なくね


105日目

今目の前にフロッピーディスクとメモリースティックが並んでいる。

部屋を掃除していてフロッピーディスクを見つけ、せっかくだから並べてみたのだ。

メモリースティック16GB、フロッピーディスク1.44MB。

うむ、形はフロッピーディスクの勝ちだな。


104日目

今僕はデパート地下1階、洋菓子売り場のショーケースの前で気を失いそうになる自分と

かろうじて戦っている。この前遊びに来た友人夫婦が、お土産だと言ってくれた小さな色つき

最中みたいな御菓子が「マカロン」という物であり、それが一つ450円もする代物だと知って

しまったからだ。マカロンというネーミングは許す。だけど450円は許さないぞ。


103日目

犬は3歳児ぐらいの知能があると聞く。しかし今年3才になった友人の息子、晴久君をみていると

犬の知能はもう少し高いんじゃないかなと思う。

いや、長い時間かけてやっと完成したばかりのプラモデルを晴久君に粉々にされたからこんな

事を言っている訳じゃなくてですね・・・・。


102日目

「コンピューターが計算間違えるはず無いから、その数字は合ってるよ」。池田君、あなた確かに

そういいましたね。ちょっと怒って。

えぇ、確かにコンピューターは計算間違いしていませんでしたよ。あなたが正しい。

では、これから君の入力ミスについて説明します。


101日目

いま目が覚めた。さっき最新のゴキブリ用殺虫剤で「しとめた」と思ったゴキブリを、チラシを折って

下敷き状に強化した物ですくい上げ、ゴミ箱に捨てようと思ったその瞬間、仰向けになって

ひっくりかえっていたゴキブリがいきなり動き出し、その驚きと恐怖で少し気を失っていたのだ。


100日目

今日友人の一人がいきなり「ギャラクシアン」の話題を振ってきた。内容を聞いているとそれは

ギャラクシアンじゃなくて「ムーンクレスタ」だと思うんだけど、そんなことはどうでもいい。

昨日はクレイジークライマー、今日はギャラクシアン・・・なんなんだ、一体何なんだ。

僕の知らないところで、一体何が起こっているというのだ。


99日目

今朝電車に乗ると、目の前に座った中年のオッサン二人が何かを熱く語らっている。

聞き耳を立てるとどうやらその内容は「クレイジークライマー」についてらしい。

クレイジークライマーと言えば、「ブンチャカブカチャカピーラ」というオープニングに続いて

「チャチャッ、ピピッ、チャチャッ、ピピッ、チャチャッ、ピピッ」とビルを登っていく例の奴だ。

・・・・・・・・何故今頃そんな話をそれほどのテンションで・・・。


98日目

この前受けた健康診断の結果が手元にある。

尿酸値と呼ばれる、痛風になる確率を示す数値がとても高い。というか痛風ですけどね。

それはいい。そんなことよりなぜか身長が8ミリ伸びている。この年で・・・・。

もし毎年8ミリずつ伸びてくれれば、後数年で3高のうちの一つ「高身長」が手にはいるかも・・・。

・・・・・やっと一つか。


97日目

今僕は、パイレーツオブカリビアンという、とても心躍る映画を見終わったところだ。DVDでね。

で、思ったんだけれど、やっぱり英語だけは絶対に勉強しておかないとダメだ。何しろ海賊

のみならず、化け物も英語を話す。そういえば僕が見た映画は、宇宙人もモンスターも、

ヒーローもロボットもみーんな英語を喋っていた。僕はロシア語、スペイン語、ポルトガル語

中国語、そしてもちろん日本語も堪能だが、英語はちょっと自信がない。

もし宇宙人に遭遇したらとても困る。

ムイントプラゼール エウ ソウ セウ アミーゴ・・・ピロリロリロリロ(宇宙人から発せられる

光線銃の音)・・・どさっ(僕がそれに当たって倒れる音)。


96日目

最近の御菓子はいろんな味の物が出ていますなぁ。スイカ味のキャンディーとか、明太子味の

スナック菓子とか。そこでふと「コーラ味ドリンク」などを作ったらとても売れるんじゃないだろうか

と思ったんですがね、考えてみたらそれ、コーラでした。


95日目

女子高生がすぐ近くでなにやら携帯で話している。が、僕には彼女が何を言っているのか

殆ど分からない。方言などぢゃない。だけど日本語だ。どうすれば・・・どうすればいいのだ。

そうだ、C3POだ。彼なら300万語に精通している。もしかして訳してくれるかも知れない。

ま、僕には女子高生の電話の内容なんて全く関係ないんだけどね。


94日目

車のアンテナにトンボがとまっていた。安心しきって羽をおろしていたのでじっくり観察してやると

目玉はどう見ても黒い。こいつは「水色めがね」を落としてしまったのか、或いは「トンボのめがね

は水色めがね」と歌われる歌は、年端もいかぬ子供に嘘を教えていたのか・・・どっち。


93日目

僕はゴルフがとても下手なんだが、今日あることに気がついた。それは「ボールに事欠かない」

ということだ。何しろ僕が打ったボールは本来飛んでいくべきところに行かないから、「流れ弾」

に遭遇する確率がとても高いんだ。いつもありがたく拾って歩いている。それにね。ふふっ。

一打当たりの金額に換算すれば、少ないスコアで回る人よりも僕の方が遥かに割安。

とってもお得なんじゃないかな。


92日目

オレオクッキーをぱかっと割って中のクリームをクッキーデスクって食べたり、牛乳をわざわざ

冷蔵庫から出してきて、コップに注いでそれに浸して食べたりしている人、手を挙げて・・・。

ほら見ろ、ほとんどいないぢゃないか。僕は間違ってない。


91日目

卵を買った。有精卵だ。僕もね、普通に売っている卵が、例えお高いヨード卵光であっても

いくら暖めたところでひよこが生まれて来ることはないことぐらいは分かる。

だけどね、有精卵ですよ、有精卵。これはね、暖めれば卵がかえるはずですね。

で、毎晩大切に脇の下に入れて暖め寝ていたんですが、今日も卵に変化はありません。


90日目

サランラップというのはとても便利だ。残ったご飯をサランラップに包んで冷凍庫に入れておくと

食べたくなったときに”チン”するだけでおいしいご飯が食べられる。

そのサランラップだが、足に怪我をして包帯を巻いている僕に向かって池田君が「サランラップを

巻いておくとお風呂に入っても平気だよ」と言うので試してみた。

全然ダメだった。包帯はダメになるし、キズはしみていたいし・・・・・・・・。うぅむ、池田め!


89日目

中華料理屋でチャーハンを注文しようとしていると、僕より少し遅れて隣の席に座ったおじさんが

メニューも見ずに「エビチリエビ抜きでお願いします」。と店員に伝えていた。

それは一体何だろうと思って、「あの方と同じ物を」と頼んでみたところ、本当にエビチリのエビが

入っていない物が運ばれてきた。

・・・・・・・・・・・これは許される行為なんだろうか。いや、許されるはずがない。

例え僕の夢であったとしてもだ。


88日目

基本的に醤油はソースの代わりになるけれど、ソースは醤油の代わりにはならない。

そう思っている。例えば、トンカツを食べるとき、ソースが無くて醤油をかけるってのは選択肢

の一つじゃないかと。

だけど醤油がないからと言って、ソースで代用することってあります?僕ないな、たぶん。

だから「醤油はソースの代わりが出来る」けど「ソースは醤油の代わりが出来ない」と

思っているわけです。

しかし今日、一緒に昼食をとった方が刺身定食を注文し、刺身の醤油皿と小鉢のシュウマイに

ソースをかけたんですよ。・・・・この場合どう評価すればいいんでしょうか?

だって、彼にとっては「醤油の代わり」ではなく、最初から「ソース」なんですもの。

・・・・・・ノーカウントだな。いわゆる「ノーカン」だ。うむ、これで納得するしかない。

納得するしかない・・・納得するしかない・・・納得するしかない・・・・・・・・・・・・・無理そうです。

シュウマイは何とか見逃すことは出来そうだが、刺身にソースはダメだ。絶対ダメ。


87日目

CD,DVD,ブルーレイディスク・・・・・・見た目の違いは無いように思うのだが、きっと何かが

違っているんだろうね。ま、僕には関係のないことだけど・・・・・と思っていたのだけれど、

見たかった映画を買ってきて、さて見ようと思ったところ、ブルーレイディスクだった。

僕はブルーレイのプレイヤーを持っていない。関係なくはなかったのか・・・・。チッ。


86日目

大腸検査というのを受けた。お尻の穴に管を突っ込こまれ、空気で腸をふくらませながら進んで

行くのでとても苦しい。そういえば故中島らもさんが「大腸検査の時”あぁっ堪忍して”と心の

中で言ってみると、何か違う扉が開ける気がする」と書いていた。が、この極限状態で、万が一

開けた扉を閉じられなくなったらえらいことだ。そう思ってただ耐えようと覚悟を決めたとき

何故か頭の中に流れてきたのは、鳥羽一郎の「兄弟船」だった。うぅむ。きっと何かに耐えて

いたんだね。


85日目

もし本田宗一郎氏がご存命であったらなら、僕にはどうしても確かめたいことがある。

ホンダと言えばミニバイクの歴史においてヤマハと熾烈な戦争を起こしたことで有名だ。

戦後(HY戦争のですよ)、ホンダのミニバイクに気にかかる名前の物がいくつかある。

「蘭」「イブ」「バラ」などだ。

ねぇ、宗一郎さん。これ、祝杯をあげたお店に居られたご婦人のお名前(源氏名ってやつ)

じゃございませんこと?


84日目

机から落ちてしまったクリップを拾おうと床にはいつくばる。と、あることに気がついた。

会社で使っている椅子は、形こそ同じに見えるがキャスターの付いた足が4つの物と5つの物が

ある。ふふっ。まだみんなは知らないだろうな。・・・が、この情報は一切売上げにも僕の評価

にも貢献しない。仕方がないからこの情報は僕の心にしまっておくことにする。


83日目

僕の生息域に「ミスターロー」と呼ばれる男がいる。齢70前後。

奴はいつもけたたましい音を立て、バイクに乗ってやってくる。

おそらくギアはローギアのまま。両足を左右に突き出し、時速20キロ程度で疾走する。

彼のバイクはスーパーカブ。ウォンウォンウォンウォンンンンンとエンジンがうなりを上げている。

僕にはそれがイヤンイヤンイヤンイヤンと聞こえてしまう。


82日目

楽しいはずのツーリングだったのだけど、激しい腹痛にさいなまれる。

やっと見つけたトイレは目を背けたくなるようなありさまで、思わず後ずさる。更に言えばこの

ベルトをはずし、革のパンツを脱いでから試合に挑みたい。が、そんな余裕あるはずがない。

足が鬱血し心が折れそうになる。このままでは僕の心が折れ、うんちの上に座ってしまうか

苦痛に耐えかねて気を失い、うんちの上に座ってしまうかのどちらかだ。

・・・・・・・いや、ちょっとまて。どっちも結果はおなじぢゃないか!!


81日目

昨日、ホッチキスのナウい言い方、「ステプラー」というのを覚えた。

ステプラーをホッチキスと言っても笑われなかったが、僕は古い言い方をして笑われる事が

良くある。例えば衣紋掛け(えもんかけって読むんだよ) → ハンガー。写真機 → カメラ

ズック → スニーカー。ズボン → パンツ。背広 → スーツなど。

僕を笑う奴は「衣紋掛けってなんですか」とか聞いて来ますがね、僕は衣紋掛けと言われても

ハンガーと言われても分かるんだよ。馬鹿するんぢゃない。、


80日目

今日書類をまとめるためにホッチキスを使っていると、福山君がやってきて「つぎ、ステプラー

貸して」といった。僕は「ステプラーなんて持ってないよ」と答えると、福山君が少し怒ったように

「今使ってるじゃないか」といった。そうか、ホッチキスのことをステプラーというのか。

なるほどと感心しつつも、何故かちょっと悔しいので「はい、ホッチキス」と言って貸してあげた。


79日目

自動販売機でDYDOの「おいしい麦茶(600ml)を購入したら、回りのフィルムが豪快に

ずれていた。エラーだ。硬貨のエラーなどは凄い価値があると聞いた。

もしかしてこれも・・・・・・いや、ないな。ない。


78日目

再び訪れた池田君の家のトイレのドアには、ドアノブカバーが付いていた。

レースのお花も付いていて、この昭和チックな雰囲気は嫌いじゃない。・・・・・が、やたらと滑る。

僕の膀胱は既に緊急事態のアラームを鳴らしている。このままではまずい。

何とか間に合いはしたが、池田君の家でトイレのたびにあせるのは御免だ。

明日から握力を鍛えよう。そう心に誓うが、たぶん何もしないと思う。


77日目

コンビニで買い物をした合計が985円だった。財布から千円出して支払うと、バイトとおぼしき

若き男の子の店員さんに「千円でよろしいですか」と聞かれたので「はい」と答えた。

が、その後小銭入れに5円玉を発見し「済みません、5円玉があったので出して良いですか」

と言いつつ5円玉を差し出した。。

何故かぎょっとする店員さん。急いで何かを探し始める。が、見つからないようだ。

暫く悩んだ後、「はい。10円のおつりです」とにっこり笑顔で10円くれた。

おそらく彼が探していたのは「計算機」だろう。まぁ電卓とも言うな。レジを打ってしまった後

いきなり言われたので手計算しようとしたが、計算機がなかったんだ。

暗算しようにも、3桁の引き算は彼にはちょっと手強い。そこで一か八か10円返す事にした。

たぶんそんなところだ。

僕の推理に間違いない。そう確信し、10円玉を握りしめコンビニを後にする。

話は飛んで、僕は既に家で焼酎を飲んでいる。問題のコンビニとは100キロ以上離れているが

あえて言わせていただこう。

「あのね、おつりは10円じゃなくて20円だよ」


76日目

風呂にあった我が家の愛犬のシャンプーに値札が付いている。「\1944-」とある。

僕が使っているシャンプー420円。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・何かが間違っている気がする。


75日目

おねーさんがお酒を注いでくれるお店に招待された。久々の異性間交流にウキウキしていると

おねーさんの一人が「私人の前世が分かるの」と言いだした。確かに聞こえた。

でも聞こえなかったことにした。今その話はいい、どうでもいい。

しかし僕を招待してくれた人が「え、じゃぁ俺の前世も分かるの?」と言ってしまった。

何故か「分かるけど知らない方がいいよ」というおねーさんを説得して聞き出した彼の前世。

「懐中電灯」

こっちは笑うに笑えないが、本人は大爆笑している。なんて器のでかい人だ。

だけどね、あんた本当に前世が懐中電灯だったとしたら、笑っている場合じゃないと思うよ。


74日目

昼にふらりと入った食堂でレバニラ炒めを食べ終え、楊枝で歯をほじっていると店のおばさんが

「はーい、ヤクルトサービスね〜」と言って小さなボトルを机においてくれた。

「ありがとうございます、いただきます」とお礼を言って封を開け、一気に飲む。うまい。

そのボトルにふと目をやると「ピルクル」と書いてある。・・・ん、ヤクルトぢゃない。


73日目

最近のペットフードというのは人間様の食べ物と大差がない。と言うかパッケージなど

犬の餌だか人間の食べ物だか分からない程になっている。あなたもそう思いますね。

ところで僕は今、ペットショップにいる。

犬の物とは知らず、焼酎のお供に食べてしまった砂肝ジャーキーを弁償するために。


72日目

久し振りに秋葉原に行くと、薄暗いガード下や何とも怪しげで廃屋チックなビルで、少し猫背

気味に目を細めコンデンサやトランジスターを物色する同士の姿が見あたらない。

というか薄暗いガード下も怪しげな廃屋チックなビルも激減している。

代わりにメイドさんみたいな人たちと、外人さんがたーくさん。

・・・・・一体秋葉原に何が起きてるの。


71日目

コンビニで「中年太り解消のためのテクニック」という雑誌を見つけたので手に取ってみる。

開いてみるとさえないオッサンがトランクス一丁でだらしない腹をさらしながら、にっこりと

微笑んでいる。

そっと本を棚に返す。


70日目

外回りから会社に戻ると、丸めた新聞紙を振りかざしでかいゴキブリと格闘する総務の

大森さんの姿が目に飛び込んでくる。壁に逃げ登ったゴキブリを大森さんがたたこうとした

その刹那、ゴキブリは「カタカタカタカタカタ」という何とも気持ちの悪い音を立て、少し尻を

下げた飛行姿勢でこちらに向かって飛行してきた。・・・飛ぶのか、ゴキブリって・・・。

次に目に入ったのは天井だった。・・・・・・気を失うほど怖かったと言うことか・・・。


69日目

いつもがらがらの道が大渋滞している。事故だろうか。と思っていると十数台先の車が何かを

よけている。が、よけている対象が移動している。・・・トラクターか?・・・・ばぁさんだった。

サングラスをかけた紫色の髪の毛の婆さんが、3輪の電動車椅子で片側一車線の道の

左通行帯中央ををゆっくりゆっくりゆっくり走っている。

このばぁさん、きっと頭の中ではこう叫んでいるに違いない。

「ぼぉぉぉぉぉぉぉぉぉんとぅびぃぃわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁあーい」


68日目

池田君の家に遊びに行くと、板張りの廊下に木製の電話台に載った黒電話があった。

どこかで見た光景だ。・・・どこだ・・・そうだ磯野さん家だ。

こっそりと心の中で「おーい、カツオー」と言ってみた。


67日目

仕事のからみで大変高級な料亭に招かれた。料理はどれも素晴らしく、本当においしい。

座敷から見える池には、僕の車より値段のはりそうなカラフルな魚類どもがいて、時折水面に

ぽっかりと口を出す。素晴らしい眺めに料理。なんて贅沢なんだろう。

しかし僕がさっきから気になって仕方ないのはそれらじゃない。

池に浮かぶホテイアオイだ。思いっきり握りつぶして「ポン」ってしたい・・・。


66日目

僕の秘密を一つ教えよう。実は冷凍食品を上手に解凍できない。


65日目

いま、目の前に親指の爪ほどのSDカードという物が置いてある。がしかし、これはマイクロSD

カードをSDカードのスロットに入れるためのアダプターらしい。つまりこれだけではなんの役にも

立たない。では心臓部のマイクロSDはどこにあるかというと、書類やお弁当の残骸であふれ

かえるゴミ箱の中だ。あんな小指の爪ほどもないものが本体だなんて、誰が思うんだ。

躊躇せず捨ててしまった自分を悔やみつつ、ゴミ箱をあさる。マイクロSDを探すために。


64日目

夕日が綺麗だったので犬を連れて土手を散歩していると、「オェェェェェ、ウィアァァァァァァァァ、

ンガァァァァァァァァ」と奇妙な声が聞こえてきた。草むらを抜けて川岸に出ると、ランニングウエア

を身にまとったおじさんが叫んでいる。

僕はすぐにピンと来た。これは「ホーミー」の練習をしているんだ。

こちらに気がつきぎょっとしているおじさんに、「モンゴルのホーミーですか」と問いかけると

おじさんは少し照れたように「いや、肺活量を鍛えようと・・・」ともじもじしている。

あんたも恥ずかしいかも知れないが、「よくご存知ですね」という返答を期待して声をかけた

僕も恥ずかしいんだよ。


63日目

久し振りにトランクスじゃなくてブーメランパンツ(ちんちん出す穴なし)をはいた。

非常に収まりがよろしい。


62日目

昼食用のお弁当を買っておこうとコンビニによると、ちょうどお弁当の搬入が始まっていた。

「オッ、新鮮なお弁当到着」と思い、並べられるのを待っていると、店員さんは一向に

動こうとしない。さては俺が古いお弁当を買っていくのを待っているんだな。

そうはいくか。

積み上げられたお弁当を前に、店員さんとの神経戦が始まる。

お互い相手の出方を探りつつ膠着状態が続く。

・・・・・・持久戦に供え、おにぎりでも買っておくか・・・・。


61日目

暫く寒かったが、今日は暑い。

汗だくで帰ってきて急いで部屋に入り、冷蔵庫に冷やしてあった麦茶の入ったジャグを

引き抜き、コップに注いで一気に飲む・・・・異変を感じて体が硬直する。

どうやら麦茶ではなく、椎茸のだし汁だったやうだ。

体は「これは違う、むぎちゃぢゃない」と反応した物の、脳はまだ理解できていないやうだ。


60日目

ピスタチオが安かったので、晩酌のお供にとひとパック購入した。

夜焼酎の水割りを飲みながらピスタチオを囓っているとあることに気がついた。

全てのピスタチオが食べやすいように割れている。

きっと現地の人が一つ一つ心を込めて割ってくれたに違いない。

とりあえず「ありがとう」と言ってみた。


59日目

行きつけのバーで飲んでいると、同じく常連から「この後クラブでも行く」と言われたので

「お金もないし、今日はおねーチャンがいるところはいいや」と答えると、違うよ「クラブだよ

クラブ」と言われたので「ディスコのこと」と聞き返すと、再び「だからクラブだって」と言われた。

何が違うのか確認するのが面倒だったので付いていくと、やっぱりディスコだった。


58日目

薬局で見かけてほっとする物

オロナインH軟膏、牛乳石鹸、ニベア、ホワイト&ホワイトの歯磨き粉等々。

薬局で見かけて警戒する物

派手なガラのシャンプー、男性用化粧品、新しいサプリメント等々

薬局で見かけてドキドキする物

イチジク浣腸。


57日目

天気予報で「ところにより雨」などと言われた場合、自分のいるところは「ところにより」ではない

と信じて疑わない僕。


56日目

今花屋の前で悩んでいる。

「食虫植物フェア:食虫植物大集合」とかかれた看板の付いた棚に並んでいるのが、

どう見てもシクラメンだからだ。

「看板間違えてますよ」と教えるべきか、「シクラメンは食虫植物ぢゃ無いですよ」と

教えるべきか・・・・。


55日目

いつも購入する鰯の蒲焼きの缶詰(98円)の横に見慣れぬ缶詰があったので買ってみた。

「サーモン中骨水煮」。

家に帰ってあけてみると、骨だ。本当に骨しか入っていない。

なんだかとっても損をしたような気分になりつつ一つつまんでみると、これがうまい。

ちょっと醤油などを垂らすと、最高のおつまみだ。が、もし被災したときの救援物資に

こいつがあったらと想像してみた。

ちょっとやだった。


54日目

「本当に嘆かわしいですよ。僕らの時代はこんなみっともないことしなかった。

これからの若い世代が心から心配でならない。」

夢の中で「牛丼一筋80年。やったぜパパ明日はホームランだ」というコマーシャルを

やっていた時代の吉野家の従業員に、今のメニューを見せたときの反応だ。


53日目

沖縄のA&Wと言うお店に、ドクターペッパーにコーラを混ぜて、歯磨き粉を溶いた

様な味の「ルートビア」という飲み物がある。

いくつかサイズがありどれも値段が違うのだが、どのサイズでもおかわり自由だ。

実は沖縄の景気動向というのはこれが指針になっており、Sサイズを頼む人が増えると

「景気低迷」。Mサイズが増えると「景気安定」。Lサイズが増えると「景気上昇」と

報道される。


52日目

「ご一緒にマックフライポ」「いえ結構です」・・・・・チッ。今日は「ポ」まで言われ

ちまったか・・・・。


51日目

青信号で交差点を通過しようとすると、緊急車両の音がする。一時停止して左右確認

すると、右側から救急車がやってきたからそのまま停止して通過を待つ。

交差点を通過した救急車は「はい、ありがとね」と言って去っていった。

何となく胸がもやもやする。


50日目

ガソリンスタンドでトイレを借りると、「アドブルーあります」という張り紙を見かけることが

たまにある。だがアドブルーがどんな物なのかの説明は一切無い。

「アドブルーあります」の張り紙を見て「やった、買っていこう」と思う人というのは、

一体どういう人なんだろう。


49日目

電気って凄いなぁと思う。今の生活におけるありとあらゆるところで必要とされている。

それに発電所から遠いところであっても送電線で送れ、家にあるコンセントはたこ足で

いくつにでも増やせ、それぞれちゃんとエネルギーを供給してくれる。

「電気って凄いね」とほめてみたが、なんの喜びも伝わってこない。

それは電気が見えない物だからなのか、僕が「電気自動車なんて絶対に乗らないぞ

コノヤロウ」と思っているからなのかは分からない。


48日目

猫は昔、目からビームを出す事が出来たんだと思う。

夜、車の前を猫が横切ると、目が光るのはその名残だろう。

そのまま走り去らずに、車の前で立ち止まりこちらを凝視するところを見ると

おそらく目から発するビームで車を破壊しようとしているに違いない。

猫は既に自分にその能力が失われていることに気がついていない。

そんなことより今に生まれて良かった。もし猫がまだその能力を有している時代に

生まれてしまっていたら、何度光線を浴びることになったのかと思うとぞっとする。


47日目

同僚が「んげっ」とヘンな声を出したので見てみると、のどに目薬を垂らしている。

そういえば今朝「のどが痛い」と言っていた。

一体何をやっているのかと思い「おい、それ目薬だぞ」と教えてやったところ、「いや、これは

市販のじゃなくてちゃんと医者から貰ったものなんだ」と言う答えが返ってきた。

全く意味が分からなかったが、これ以上混乱したくなかったので「そうか」と答えた。


46日目

電波時計というのはそこら辺を飛んでいる電波をちょいちょい受信していつでもただしい

時刻を表示すると言うが、時計屋さんで同じ電波時計が並んでいるのを見ると、大抵どれも

数秒の差が生じている。

もしかしたら世界征服を企む悪の組織が、こっそりと妨害電波を流し、電波時計が正確な

時刻を表示しないようにしているのかもしれない。




45日目

現場で掘削作業をしているとき見つけた古いランプをこすってみたら、魔王が出てきて

「キサマの願い事を一つ、叶えてやろう」と言った。

その高飛車な態度に腹が立ち「よし、じゃぁカツオとワカメは波平じゃなくてサザエさんの

子供という設定にしろ」と言ってやると魔王は「そ、それは・・・・」とたじろいだ。

いくら大魔王でも子供達の夢は奪えまい。

困り果てている魔王に追い打ちをかける。「聞いてくれる願い事を3つにしてくれたら

その願い事を変えてやる」・・・・・・・交渉とはかくも非情なものだ・・・。


44日目

「冷やし中華始めました」という案内は良く目にするが、「冷やし中華終わりました」という

案内は見たことがない。

これは「全国冷やし中華提供店統一規格第34条2項」とかに「冷やし中華終わりました」

と広告するのは「冷やし中華を提供しなくなったときに限る」とされているからかもしれない。


43日目

歯医者に行ったとき「いたかったら手を挙げてくださいね」と言われた。

いたかったので手を挙げようとしたら、器具が乗った移動式テーブルみたいな奴が邪魔で

手が挙げられない。それでももがいていると歯医者さんが気がついてくれて

「あ、痛いですか」と言ってくれたが、それだけだった。


42日目

郷ひろみと岩崎宏美が結婚すると、ふたりとも「ごうひろみ」になるのかな。


41日目

いろんな名前というのは略されることが多くある。例えばポケットモンスターがポケモン。

マクドナルドがマック等々。しかしメーカー名が略されることは少ない。

なぜだか考えてみたが、おそらくこいつのせいに違いない。「キッコーマン」。


40日目

スーパーの駐車場で、入口に近いベストポジションにブルーシートのかかった車があった。

むむっ、事件か、と思ってよく見ると、オープンカーの幌の代わりだった。

僕なら極力目立たないところに駐めるか、オープンの状態にするね。雨だったけど。


39日目

ラーメン屋に入って580円のラーメンを注文すると、店主らしき人が「今煮卵がセールです」

と言うので「そうですか」と答えた。

ラーメンが完成して運んできてくれたときも「今煮卵50円ですんで」というので「ふーん」と

思ってラーメンをすすろうとすると、「煮卵いかがですかね」とだめ押しされた。

つまり煮卵を買えと言うことなんだろうか。

・・・・・・・・でも標準装備がシナチクとナルト、ネギ、チャーシュー1枚と煮卵だしなぁ・・・。


38日目

山崎パンのサンドイッチ工場でバイトする。

僕の担当は、ミミを落として三角に切られた食パンに、からしバターを塗ることだ。

重いバターの入った寸胴鍋を小脇に抱え、小さなバターナイフでせっせせっせと

バターを塗り続けること数年。そのひたむきな作業態度が視察に訪れた社長様の

目にとまり、社長賞として表彰されることになった。

表彰当日、日本武道館にて大勢の従業員の前で、「からしバターマイスター」と

刻まれた盾と、からしバター3年分の目録を社長様から受け取る僕。感涙にむせている。

目が覚めると目尻に涙の伝ったあと。枕も濡れている。

・・・・・・・・・・これほど無意味な涙を流したのは、例え夢といえど生まれて初めてかも。


37日目

せっかくだから「ナウシカ」というきらきらネームをつけられてしまった女の子が

自分の部下として配属されたところを想像してみる。

僕:「おい、ナウシカ、この書類2部コピーね」

ナ:「はい」

僕:「あのさ、はいの後に”ユパ様”ってつけてみてくれる。

ナ:「はい、ユパ様」

・・・・・なんか悪くないんじゃないか。


36日目

今日きらきらネームの存在を知った。

きらきらネームとは、自分の子供にこっぱずかしいのや、おかしな名前をつけることだ。

「今鹿」と書いてナウシカ。「愛猫」と書いてキティ。「黄熊」と書いてプー。

「今鹿」と書いてナウシカと読ませるアイディアに感動し、それが愚かな親の元に

生まれてしまった憐れな子供達の名前であると言うことを忘れていた。

だめだめ、そんな名前つけちゃ。


35日目

スーパーのレジの列に並んでいると、大仏カットのおばさんが僕のの前に

割り込んできた。何度か注意、警告したが全く無視。

いくら大仏のおばさん(なんだそれ)とはいえ女性であるため、殴るわけにも行かない。

思案の末、おばさんの買い物かごからそっと「塩飴」と「サランラップ」を抜き取った。

これで大仏は、炎天下塩分が足りずに熱中症で倒れるか、夕ご飯の残りを明日の朝ご飯

に食べようとしてもラップできず、かさかさの食材を戴く羽目になる。

僕の勝ちって事でよろしいでしょうか。


34日目

心地よい眠りにつく寸前、何とも腹立たしい蚊の羽音で現実に引き戻される。

すぐに蚊取り線香に点火してやろうかとも思ったが、こいつだけは僕の手で

ぶち殺してやらないと気が済まない。

部屋中の電気をつけ、目をこらす。いた。天井だ。

そーっと近寄って思い切りたたく。が、そこに奴の骸はない。

数回そんなことを繰り返した後、僕はシュッとマッチを擦って、蚊取り線香に点火する。

そう、僕はこの戦いに負けたんだ。


33日目

山田さん(仮名)、CD-Rを「ふろっぴーじすく」というのはやめてください。


32日目

社用車で営業に出かける。暫く走るとなにやら大きな虫がフロントグラスにぶち当たる。

ウイーンとウォッシャー液をかけ、ワイパーを動かすと、ワイパーブレードが付いてない。

・・・・・何故?


31日目

会社のパソコンにウイルスが入ってしまったらしい。

システムの奴が飛んできて、除去作業をしてくれた。作業が終わりシステムの

担当者が部屋を出る間際、定年を年末に控えた山田さん(仮名)が、システム

担当者に声をかける。

「これ、もうさわっても感染らない?」・・・人間には感染りません。


30日目

ゴキブリホイホイのパッケージが、何となく「楽しい我が家ふう」なのはとんでもない

ブラックジョークな気がするが、ゴキブリさん的には少しだけ癒されたり

するんだろうか。


29日目

車での移動中、音楽を聴きながら同僚と「昔はレコード借りてきて”マイベスト”

作ったりしたよな」という話で盛り上がっていたところ、いつもおしゃべりな後輩が

一言も発していないことが気になって、聞いてみた。

「レコードって知ってるよな」

後輩の答えはこうだ。

「はい。蓄音機みたいな奴ですよね」


28日目

今日渋谷駅で知らないおじさんに「すみません、切符はどこで買えるんでしょうか」と

聞かれた。「切符」・・・・・そういえばあったねぇ、そういう物が・・・・。


27日目

商店街を歩いていると、非常に趣のある雑貨屋さんの前に並べられた商品の中に

「すき焼き鍋」を見つけた。クッキーの入った丸い缶の蓋のような、至ってシンプルな

物で、取っ手や装飾など一切廃し、ステンレスそのままのやる気に満ちたたたずまい。

裏返すと、既に糊が乾いてしまったプライスタグに¥1327円、とある。

今の手持ちで買えないことはないなぁと悩んでいると、ふとどこかで聞いたことのある

数字だなと言うことに気がつく。

そうだ、キヨシんちが目標に掲げていた店舗数ぢゃないか。


26日目

そういえばジャン・レノというフランスの俳優さんが「ドラえもん」の役で出演している

TVコマーシャルがある。なんの違和感もなくそれを受け入れている自分に驚愕している。

冷静に考えてみると相当レアな映像なんぢゃ無いだろうか。ってか良く引き受けたね。

ちなみにウィキペディアで照会されているジャン・レノさんの写真を、じっと目をこらして見ていると

なんだか田中邦衛さんに見えてくる。。


25日目

今日先輩が「お前ビックマックって食べたことある」と聞いてきた。何故そんな質問をと思いつつ

「はい」と答えると、「あれ、真ん中のパンと肉を取り出してさ、上のパンをそのまま下のパンと

肉の上に載せると、一つは普通のハンバーガー、もう一つはオープンサンドとして楽しめると

思わないか」と言いだした。

「だったらハンバーガー二つの方が全然いいですよ。」そう答えそうになり、先輩の真剣な

まなざしにきがつき「そうですね」と笑顔で答える。

「そだろう、誰かに教えてやれよ」と、先輩は上機嫌だ。

ビックマック単品360円。ハンバーガー単品100円。

先輩にこれを教えるか、或いは友人の誰かに「ビックマック2分割計画」を教えるか。

僕は前者を選ぶ勇気はまだ無いが、後者を実施するほど馬鹿ではない。


24日目

ガリガリ君を買った。家に帰ってシャワーを浴び、スッキリしてからおいしく戴こうと思って、

楽しみに持って帰ってきたのだが、鍵を開けようとすると家の中で電話が鳴っている。

ガリガリ君を机の上に置き、急いで電話に出る。

友人からのくだらない内容の電話だった。

そのままシャワーを浴びて、体を拭きながらリビングに戻るとコンビニの袋が目に付いた。

持ち上げた感触がおかしい。

ガリガリ君は液体になっていた。

しかしまだ一縷の望みを持って袋を開き、液体になったガリガリ君を流しに流して棒に

目をやる。・・・・白い。

どこにも「あたり」の文字はない。

すぐにさっき電話をかけてきた友人に電話をかけるが留守電になったので、伝言を残す。

「ガリガリ君返せコノヤロウ」


23日目

財布の中に、千円札が2枚、100円玉が6枚、50円玉が2枚、10円玉が14枚、5円玉が1枚

1円玉が3枚。もう一度数えてみる。財布の中に、千円札が2枚、100円玉が6枚、50円玉が

2枚、10円玉が14枚、5円玉が1枚、1円玉が3枚。

5千円札と1万円札は、どこをどう探しても見つからない。

給料日からまだ4日しかたっていない。

あと20日以上、2848円でどうやってしのげと・・・。

1ヶ月1万円生活などと、甘ったれた企画、やってんぢゃねぇ。




22日目

外回りの営業中、あまりに厚いので自動販売機で麦茶を購入。

ごとんと商品が落ちてくると同時に、「ピロリロピロリロ」と電子音がしてくじ機能起動。

おぉ、商品ボタンのランプが付いている。やった当たった。

後で味わって飲もうとコーヒーを。商品を受け取ると、まだランプが付いている。

凄い。2連続ヒットだ。何故か焦って同じコーヒーのボタンを押す。ゴトン。

コーヒー2本ゲット。がしかし、まだランプが付いている。3連続か。

と思ったところで自分のミスに気がついた。

1000円投入した僕は、590円のおつりを握りしめる。本当は850円だったはずの・・・・。



21日目

今日もくちばしのエンジェルは僕に微笑まない。


20日目

昨日得た知識をひけらかそうと、友人に「ムーミンの身長は60センチぐらいしかないの、君

知ってる?」と言うとその友人は「え?10センチじゃねぇの」と返してきた。

どっちが本当なんだろう。というか、ムーミンが130センチぐらいの大きさだと思っていたのは

僕だけなんだろうか。


19日目

今日、ムーミンの身長が60センチぐらいだと言う話を聞いて、愕然とする。


18日目

冷蔵庫を開けると、奴は今日もそこにいた。

1ヶ月ほど前に買った「アーモンドブリーズ」という飲み物だ。

どうやら豆乳のアーモンドバージョンの様な物だと思うのだが、まだ怖くて飲めない。

今日も奴はそこにいる。


17日目

深夜2時42分。コンビニから戻った僕は、ぶら下げてきた袋の中から小箱をとりだしセロファンを

ぺりりと剥がす。息を殺しそっと黄色いくちばしを押し上げ、目をこらした。

・・・・・が、そこにエンジェルはいなかった。


16日目

今日キヨシ(マツモト)んところへ綿棒を買いに行くと、カラフルなパッケージのコンドームを

手にした幼児が「おかあさん、これなぁに」と聞いている場面に遭遇した。

これは大変な難問だ。お母さんがどう答えるのかドキドキして聞いていた。

するとお母さん、「子供が出来なくなる道具」とピシャリと言ってのけた。

なんだか妙に感動し、その女性に「先輩」と声をかけたくなったがやめておいた。


15日目

盛りそばとざるそばの違いというのは、上に海苔がかかっているかどうかなのだ、と友人が

教えてくれた。どのそば屋でも大体100円程度の違いだが、それは海苔の値段と言うことか。

で、今日、そば屋に入って100円の投資を行い、「盛りそば海苔付き」を注文した。

お蕎麦が供され、さていただくかと思ったその刹那、ひょうたん型の七味入れの横に佇む

小さなツボが目に入る。おそるおそる蓋を開けると、中に僕が100円の投資で手に入れた

物と同じとおぼしき刻み海苔が入っている。

これはなんだ?

もしこの海苔をただでかけて良いというのであれば、100円の差額は一体何なのだ。

説明がつかないぢゃないか。

そうだ、この海苔は「200円払うとかけ放題」というシステムに違いない。

そう信じてそっとツボのフタを元にもどす。

もちろんお店の人に「200円かけ放題システム」のことは確認していない。

誰だって傷つきたくはないものだ。



14日目

電車に乗っていると向かい側に座っている女子大生とおぼしき女の子が「あたし、車の免許

取り消しになっちゃったから、原付しか乗れないんだよね」というと、隣の女の子が「えー、じゃぁ

車売っちゃうの?」と言った。

いや違う。突っ込むところはそこぢゃない。


13日目

口をすぼめ、北北西に向かって思い切り「ふーっ」と息を吐く。

中国から飛来する忌まわしいPM2.5を少しでも追い返すために。


12日目

ダイヤルダイヤルダイヤルダイヤル、ま〜わして、タカチカタカチカタカチカタカチカ♪ という

昔やっていたラジオ番組のフレーズが突然僕の頭を支配する。

ところで「タカチカタカチカタカチカタカチカ」ってどういう意味だろう。


11日目

蚊取り線香を切らしたので新しいのを購入するため薬局に出向く。

棚にあった蚊取り線香をかごに入れ、レジに向かおうとしてあることに気がつき、ハッとする。

そのパッケージのどこにも「蚊取り線香」の文字がない。

代わりに「渦巻香」と書いてある。

「これは蚊取り線香ぢゃない」そう思ってそっと棚に箱を戻す。

家に帰って部屋にはいると、さっきゴミ箱に捨てた蚊取り線香の空き箱が目に入る。

「渦巻香」と書いてある。

・・・・・いつから僕は騙されていたんだ。ショックで3秒ほど気を失う。


10日目

ここ最近鰻が捕れなくなってきているというニュースを耳にする。とても深刻な状況で、これまで

2500円で提供していた鰻重(上)を、3000円まで値上げしなければいけない店もあるらしい。

それでも経営が厳しいという。これはシャレにならない一大事だ。これからはそう簡単に

鰻を口に出来ないではないか。あの鰻が食べられなくなるかも知れない。

そう思ってよく考えてみたけれど、前回鰻を食べたのがいつだったか全く思い出せない。

もしかしたら僕には関係のないニュースだったのかも知れない。


9日目

たばこの箱に「あんた、これ吸い過ぎると死にますよ」的なことが書いてある。

だけどこれは喫煙者には見えない特殊な技法でプリントされているから、喫煙者がその

注意書きに気がつくことはない。



8日目

冷蔵庫からヤクルト400を取り出して封を開ける。

この小さなボトルに、乳酸菌シロタ株という生き物が400億匹も暮らしているらしい。

そっと放置しておくと、たまに液面が蠢いたりしているんだろうか、と思いしばし観察する。

が、一向に動く気配がない。もしかしたら400億匹などというのはデマなのか。

そう疑いそうになったが、考えてみればこの小さなボトルに400億匹だ。

乳酸菌シロタ株さんにしてみれば、おそらくラッシュ時の山手線内の状態に匹敵する混雑度合

にちがいない。

そうか、動けるはずがないではないか。


7日目

中国から発射された期限切れナゲット爆弾に被弾し、マクドナルドが激しく負傷した模様。


6日目

青物横丁にある八百屋さんに行くため、五反田駅からバスに乗ろうとする。

いま13時32分。時刻表を見ると13時30分のバスがあったようだ。

チッ、今いってしまったばかりぢゃないか。

時刻表では次のバスは13時43分。仕方がないからそのまま待つことにする。

と、程なくバスが来た。

今13時36分。このバスは30分のバスが遅れてきたのか、43分のバスが早く来たのか。

どちらか必死で考え、「どちらでも僕には関係ない」と言う結論に達した時、

降りるべきバス停を遥か通り越していた。


5日目

車で走っていると「カワイイミックス犬の子犬、いろいろいます」と言う手書きの看板が目に

入った。助手席の同僚に「ミックス犬ってなに?」と聞いてみると、「例えばチワワとポメラニアン

を掛け合わせたりした奴のことだよ」と教えてくれる。

なーるほど、と思う。

すると後ろの席に座っていた別の同僚が「雑種ってこと?」と質問する。

な〜るほど、と思う。


4日目

いま明け方の4時だ。先日見かけた千原ジュニアさんに付いて考えてみた。

彼の職業は一体何なんだろう?役者さん?芸人さん?

役者さんだとしたら、あまりドラマで見たこと無い。ってかおれ、ドラマ見ないか。

じゃ、芸人さん?いや、面白いことやったり、何か芸があるようなことしているの、見たこと無い。

気になって仕方がないので友人に電話してみる。

プルルルルルル、プルルルルルル、がちゃ。

「おぉ、僕だ。朝早くから悪いね。ねぇ、千原ジュニアって職業は何?」

「ガチャン、ツーーーー、ツーーーー、ツーーーーー」千原ジュニアの職業は謎のままだ。


3日目

友人がいきなりふんどしをくれた。何でも股間を締め付けないからとても健康に良いらしい。

僕は元々ブリーフ派だからそんなに股間は締め付けないけどね、と思いつつ、

せっかくだから試しにはいて眠ってみた。

翌朝フルチンになっていた。


2日目

東京某所にて、ある人とすれ違う。絶対にテレビで見たことのある人だ。だが誰だか名前が

思い出せない。考えても思い出せないので思い出すのをあきらめ、そんな人とすれ違ったこと

すら忘れ、買い物の途中新宿の東急ハンズのトイレでウンコしているとき、突然頭にある

名前が浮かんだ。

「千原ジュニア」

そうだ、あれは「千原ジュニア」という人だ。


1日目

いきなり悪魔が舞い降りて、「これ、あげる」と、空が飛べるマントという奴をくれた。

元々バンジーとかスカイダイビングとかパラセールとか、高いところ大嫌いなのにこんな物

貰っても困るなぁと思ってとぼとぼ歩いていると、曲がり角からいきなり鬼が出てきた。

これはやばいときびすを返して逃げの体制をととのえつつ、マントのことを思い出す。

「使うなら今だ!」そう思ってクビのところでひもを縛って後ろにはためかせてみる。

飛んだ!

地面から大体50センチぐらいの高さを、鬼がダッシュするより少しだけ速い速度で飛んでいる。

しかも何故かラムちゃんの飛行音を響かせて・・・・・・・。

汗まみれで目を覚ます。夢か。




ゆるゆるな日常
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