フェンダー復活大作戦

ボロッボロに解体されたフェンダージャパンのベースを頂きました。んで、レリック調に

カスタムしようかと思ったのですが、予定変更。ちゃんと修復し、ついでにフレットレス

にしちゃおうかと思っております。

まずはこちらをご覧下さい。





完全に解体され、塗装もひどい状態だったのをパールグリーンに塗りレリックを施そう

とした状態です。でもなんだかしっくり来ません。

そこでもう一度塗装を剥ぎ、しっかりとサーフェイサーを吹き付け。




青くしました。今回も一応セットネックです(笑)





今回はフレットレスにチャレンジしてみようと思います。と言うわけで、ネックから

フレットを引き抜きその溝にメイプルの薄板を挟み込んで溝を埋めます。





うーん、なんて美しい仕上がり!それもそのはず、これはプロの友人に頼みました。

自分でこれほどきっちり溝を埋めるなんて出来ないです。かといってパテなどで処理

しようとしてもフレットを抜いた後のささくれにもパテが入ってしまい格好悪くなりそうで

やはりとても自分では出来ません。

さて、これほど綺麗に仕上がったネック。ラウンドワウンドの弦でぐりぐりチョーキングして

削れてしまうのはイヤです。と言うわけでジャコにならってエポキシコート。





・・・・・・大失敗です!

分かりますでしょうか?ハイポジション(12フレット)あたりに気泡が入りまくり。

ネックにエポキシを塗布する際は、ネックの廻りにマスキングテープで枠を作り、水平を

確認してそこにエポキシを流し込むのですが、エポキシ樹脂というのは2液性(主材と

硬化剤)これらをよく攪拌しなければなりません。なのでワンカップ大関の空き瓶に

エポキシ樹脂を入れ割り箸でタマゴをとくがごとく、いや、納豆をかき混ぜるがごとく

必死によくかき混ぜました。そうすると当然ですが気泡が入りまくるわけです。

ここで少しエポキシを放置して気泡を抜けば良かったのですが、そんな考えに及びも

しない僕としては早く作業をしたい一心でしずしずとエポキシをネックに流し込んでいった

訳です。そしたらあなた、悲惨なほどに気泡だらけです!

爪楊枝などで一生懸命気泡をつぶすのですがラチがあきません。そこで調べてみると

ドライヤーなどをアテ気泡を膨張させて破裂させるとあったので早速ドライヤーを持って

来てネックに当てます。おぉ!本当だ!!気泡がプチプチ割れていく!!凄い!

と思ったのもつかの間、どうやっても全部割ることなど出来ません。必死にドライヤーを

当てすぎたせいか、24時間から48時間で完全硬化の筈のエポキシが、わずか1時間

足らずで固まり始めてます。固まってしまっては水平も出ないしボコボコになってしまうと

すぐに作業をやめました。多少の気泡はしょうがないと思って最初から後で削り込む事を

前提に厚くエポキシを塗ったので、「後でサンディングで対処しよう」とドライヤーをやめ

ネックを放置。2日後にご対面したネックは・・・・・上の写真のような状態でした。

気泡を抜いたブツブツはそのまま残り、ドライヤーを当てた所は少しエポキシが沈み込ん

でしまっています。はぁ、涙が出そう。

とりあえずならしていこうとサンディングブロックで削っていくことにします。本当は最初

から番手の荒いペーパーをかけるのは後の処理が大変だからイヤなのですが、もう

仕方がありません。サンディングブロック(指板のRの形になっている木製のブロック)

に80番のヤスリをまいてスリスリ、スリスリ、、スリスリ、スリスリ・・・・・・・・・・・・・・・

そんな作業を4日ほど続けていると「ボキッ」と嫌な音が。しまった!力を入れすぎて

ネックを痛めてしまった!!と思ったのですが、ボキッと折れたのはネックではなく僕の

心でした。

4日間削ってナット側は大分指板に綺麗なRがついてきましたが、気泡が入った部分

は廻りだけは削れるも気泡には到達しません。気泡部分がへこんでいるんでしょうね。

こんな状態じゃサンディングブロックでRを作りつつ削り込んでいても12フレット当たりが

ちゃんと仕上がるかどうか分かりません。

心も折れたことだし一気にベルトサンダーか何かで削ろうかと思案中。

それにしてもサンディングブロックで丁寧に削っていたあの時間は全て無駄だったと

言うことになります。だから研磨作業って嫌いなんです。好きなのは最後の仕上げだけ。