学歴って大事なんじゃないですか?


学歴なんて関係ない。よく聞く言葉ではありますが、なんか違和感あるんですよね。

ゆたぼんという小学校中退状態の無学な子供がユーチューブで「学歴など関係ない」

というようなことをのたまっておりますが、この子の場合どこからどう見てもバカなので

何も響かないどころか逆に「学歴って大事だな」と思っちゃうわけす。ただね、私の

知人に中卒や高卒でそれなりに結果を出している(事業を成功させているなど)人が

いたり、或いは仕事上おつきあいのある職人さんで、やはり中卒や高卒で技術的にも

人間的にも素晴らしい人ってのがいるんですよ。この人達を見ていると「本当に学歴

なんてものは大して意味がないんだな」と思いそうになるわけですが、そう言う方々

(学歴がないけれど結果を出している人たち)に「学歴なんてのは関係ないんだよ」

と口に出して言われると「ん?」と思うことがあるんです。

僕は大学を卒業していますが大学で必死になって何かを学んだという記憶はとくに

ありません。だからといって「大学なんて行かなきゃ良かった」と思ったことは一度も

ありません。というか「行っておいて良かった」と思います。

大学時代、全く持って世の中に貢献などしておらず、自分がした経験ですらそれほど

立派なものではないかも知れませんがそれでも行って良かったと思うわけです。

で、大学に行っていない人に「大学など行かなくても同じだ」といわれたとき感じる

この違和感というのは「確かに俺は大学時代何かを必死に学んだり、世の中に貢献

してはいないけれど得るものはあった」と思っているのに、それを経験してもいない

人に否定されるように感じるからではないかと思いました。

実際に高校卒業してすぐに働き始めた人と、大学卒業してすぐの人、社会経験で

言えば高校卒業してすぐに働き始めた人の方が積んでいるでしょうし、その時点で

貰うお給料は高校卒業してすぐに働き始めた人の方が多いかも知れません。

ただ大学4年間(医学部以外)を過ごした人とそうで無い人がいた場合、例えそこで

その4年間が如何に意味のないくだらないモノだったとしてもそれに対して「意味が

無かった」といえるのは「実際にその経験をした人のみ」だと思うのです。

要するにその経験もしていない(結果を出してない)人が「大学卒業」という結果を

出した人のその結果を否定する権利はないと思うのです。

結論を言いましょう。

「学歴など関係ない」と言っていい人は「学歴がある人のみ」です。

つまり「学歴があったっていいこと無いじゃん」といっている人に言いたい。

学歴がある人と無い人の一番大きな違いは「知識があるかどうか」や、「資格として

それが手に入っているかどうか」などではありません。

「学歴なんて関係ないよ」といえるかどうか。これにつきます。

つまり学歴が無い人は「学歴は関係ない」という「資格がない」ということです。

さて、学歴がないけれど素晴らしい結果を出している方々というのも沢山いるわけ

ですが、そう言った中で僕が「尊敬できる」とか「人間的に魅力を感じる」という方は

例外なく「学歴など関係ない」という台詞は口にしないということに気がつきました。

更に言うとほぼ例外なく「せめて高校に行っておけば良かった」、「大学は行っておく

べきだった」、或いは「もっと勉強しておけば良かった」と仰います。またそう言う方の

多くが普通に学校に行って学ぶより多くのことを自分で学ばれていることが多いの

です。逆に言うと「学歴なんて関係ない」と口に出している人の多くは学歴に対して

意識しても無意識でもかなりの「コンプレックス」を持っているように感じるのです。

そんなものを感じているのであればいくつであっても問題ないのだから「資格」として

の学歴でいいから取ればいいのに(学歴コンプレックスがある人にとって学歴と

いうのは資格でしかないのかも知れませんが)と思うんですが、そういう人は大抵

そうはしません。そしてコンプレックスを持ち続け、その言い訳のために「学歴など

関係ない」という言葉を口に出してしまうのではないかなと思ったりします。

不思議なもので資格としての学歴(高卒や大卒の資格)を持っていなくても自ら

学んでいる人は「学歴は関係ない」という台詞は吐かないと書きました。

これは蛇足ですが、例えば三流大学の人が一流大学の人に向かって「大学なんて

どこに行ったって同じだよ」とは決して言いません。影では悔し紛れに「一流大学を

出たあいつより俺の方が能力がある」とか思っていたり、同じ三流大学卒の仲間と

酒を飲みつつくだを巻きそう言う話で盛り上がることはあるかも知れませんが、すく

なからず面と向かってそれを言うことはない。なぜならばそこにどんな違いがあるか

理解できるからです。これも同じで一流大学に行った人のみが「学校名なんて関係

無いよ」といえるのであって、三流大学の人が「学校名なんて関係ない」とは言えない

のです。というよりそれを言うことの恥ずかしさを理解していると言った方が早いかも

知れません。詰まるところ学べば学ぶほど、学ぶことの大切さが理解できるようになり

そしてそこで出た結果(学歴や学校名)の意味が理解できるようになるのかも知れ

ません。

最後になりますが、「経験から学ぶ」というのも「学ぶ」という観点で行けばOKだと

思うのですが、学がある人と無い人、学ぶ努力と言うことを理解している人とそうで

無い人では同じ経験をしてもその経験の「とらえ方」や「得るもの」また「生かし方」

に差が出てくると思います。

まぁいろいろかきましたが、本当の意味で資格としての「学歴」は不要かも知れません

が、それを「不要」と言っていいのはそれを有している人だけに許される権利であり

更に言うと「資格としての学歴」は別にして「学」自体はとても大事だと言うことだと

思います。