タトゥーマシンを作ろうってんだったらまずはそれがどんな物かしかり理解する
必要がありますね。当然です。
と言うわけで実は僕、とりあえずその構造と仕組みを知るために、タトゥー
マシンセットひとつ購入してみました。こんなヤツです。
この画像だとタトゥーマシンが2台付いていますが、僕のは1つだけでした。
お値段送料込みで6千円強。こちらは1万円弱と言ったところでしょうか。
ご覧の通りパワーサプライからケーブルからフットスイッチ、ニードルやチップ
それにインクまでセットになっています。ちなみに僕のは練習用スキン(要す
るに人工皮膚ですね)までついていましたよ。
こんなセットのニードルやらインクは怖くて使えませんが、良いんです。
なんと言っても僕はマシンの構造が勉強できればいいわけですから。
安物ではありますが、一応電源をつないでスイッチを入れると「ビィィィィ」と
元気に動いてくれます。彫り師さんに見ていただいたところ自分のパワー
サプライのつないで動かし、アマチュアバーの動きなどを確認した後おもむろに
「これ、実践でも使えそうだな」とつぶやかれました。いやいや、待って頂戴。
さすがにプロに彫ってもらおうって人がこんなマシンで彫られたらイヤだと
思いますぜ。もちろんその方は素晴らしいマシンのコレクションをお持ちなので
こんな物は使いませんが、とても興味を示されておりました。考えてみれば
仕組みは電磁石を使ったベルとおなじ。コイルマシンの場合値段の差って
使っている素材とか装飾とか機能に関係ない物なのかも知れません。
蛇足ですが散弾銃もそうなんですよ。ライフルの場合ライフルマークや発射
した後の熱による銃口のゆがみ具合などで制度の差が出るため「高いほど
良い銃」・・・と言うより「当たる銃」である可能性がありますが、散弾銃、
所謂ショットガンの場合、その値段の差は銃床や先台の木の質や木目、
或いは銃に施した彫刻だとかそういう物の違いであって性能自体には殆ど
差がありません。何しろ火薬を使って訛りの粒をまき散らすだけの「ただの筒」
なんですから。ですから数百万の豪華なペラッツィを使うお医者様の横で
ともすれば10分の1に満たない最も安いベレッタ686とかでその人よりも
良い点取ると快感なんですよねぇ・・・・。
閑話休題
そんなわけでコイルのタトゥーマシンってのは「やろうと思えば全部自分で
作れるかも」って感じがします。と言うか作れるでしょう。
フレームにしたって鉄板を切って作れそうだし、コイルだって自分で銅線を
巻けば出来そう。でも最初からそんな高度なことをやると挫折しますから、
「部品毎に購入し、自分で組み立てて練習する」のがいいと思いました。
名付けて「オリジナルタトゥーマシンノックダウンプロジェクト」です。
最初「フレームを作ってこの(セットについていた奴)マシンをドナーにして
作っちゃえば良いんじゃない?」と思ったんですが、このマシンは安物とはいえ
いわば教科書です。「あれ?」と思ったときにこれを参考にしなくちゃいけない
訳ですからこれはこのまま残さなければなりません。
と言うわけで、ネットで部品を集めてみましょう。
まずはなんと言ってもフレームですよね。(いや、コイルかな。まぁいいや)
フレームに限らずどのパーツもいろいろな種類がありますが、面白いのは
価格の分布で「高い物」か「安い物」しかありません。つまりは本当に少数
丁寧に作られた物か、中国などで適当に大量生産された物しかありません。
専門のショップなどに行けばいくらでもあるのだと思いますが、そう言うところ
以外のネットに転がっているのは大抵「安物」です。
さて、前置きが長くなりましたがフレーム。
まずはこんなの。なんて事無い、ただ単に鉄板を曲げて作っただけの物で
いくらでも自作できそうです。お値段980円。アマゾンで買えますが、僕が
購入したのが最低価格だと思われますが、同じ物で2500円までありました。
ちょっとひねりのきいたこんなのもあります。お値段ほぼ同じ。
或いは「刺」とか或いはどくろなどのエッチング(抜き)が施された物や、鋳物と
おぼしきごつい物もあるのですが、どれも超絶ダサイ。このトリにしたって
「余計な事しなきゃいいのに」って言葉しか手出来ません。
これが良いと思った人、ゴメンよ・・・。
僕は最初に出てきたタイプを複数(4つです)買いました。ひとつはそのまま
組み立てる用。もう一つはこのまま「丁寧に仕上げをして」組み立てる用。
あとの二つは改造用です。全て鉄板を加工して作れると思いつつ、チューブを
取り付けるチューブクリップの部分(コの字型に曲がっているところ)だけは
往生しそうなのでこの部分だけ切り取って使おうと思っているのです。
お次はコイルですね。
これ、ちょっと前までアマゾンで色々と出品されており、例えばこんなのとか
(¥1280円)
こんなのとか(タイムセールで\284円)
こんなのがあります。(\440円ちょっとぼけてて済みません)
よくありがちな「ドル札」の装飾の物もありますが、僕的にはラバーでカバー
された物が一番カッコイイと思いますし、値段も一番高いです。
・・・が、これらはそれぞれ「全く差がない」と思います。使っているコンデンサー
も同じ物でしたので、外側のシールの有無、或いはその素材で多少違うのだ
と思いますが、まさかこのどくろ模様の紙が156円するわけありませんし、
ましてや「ラバーブーツ」が996円などするはずがありません。
それはいいとして、フレームとコイルが揃ったらこれでコイルタトゥーマシンの
心臓部は揃ったと言っていいでしょう。とはいえこれだけでは(フレームと
コイル)機能させることが出来ません。他に何があるかは別の投稿に上げた
「図解」を参考にしていただくとして、他の細々した物こそ「作ろうと思えば
簡単に作れる」問いいつつ「めんどくさくて絶対やらない」であろうものたち
なので、こちらも潔く購入。色々いじくってみてちょっとずつ変えても言い訳
ですからね。
と言うわけで他に必要な物を書き上げると
・コンタクトスクリューとフロントバインディングポスト
・アマチュアバーとフロント・リア両スプリング。
・リアバインディングポスト
・ヨークとなるわけですが、僕の教材にはヨークがないんです。
無くても良いんでしょうか?それとも安物だから付け忘れた?
ただも躾け忘れたのであればフロントスプリングまでの距離が合わないはず
だと思うので、多分こういう仕様なのではないかと思いますがそれはいいと
してこういった小物が必要になります。バインディングポストは別にして
そのほかの物は自分でビスやナットを駆使し何とかなると思いますが、そんな
事をしているといつまで経ってもラチがあかない。なのでこんなん買っちった。
ご覧の通りアマチュアバーに始まりスプリング、コンタクトポイントのみならず
ラバーバンド(と言うと格好いいけど要は単なる輪ゴム)までセットになって
\2680円。ちなみにこれも同じ物で7500円ぐらいまでハバがあります。
アマゾンで購入する際は必ず最安値をチェックするようにした方がいいですよ。
到着してみてみるとまぁまぁ使えそうです・・・がクオリティーは決して良くない
というのは控えめな言い方で、ハッキリと「大したことない」と言っておきます。
ちゃんとしたタトゥーショップで購入すれば遥かにクオリティーの高いパーツが
手に入りますが、まずは練習なのでこれで十分でしょう。
ここからこれを基準に色々と改造していきたいと思います。