僕の愛車は81年式ワイドグライドだ。
他にも数台所有しているけれど、こいつとのつきあいが一番長い。
手に入れたのは1992年だったと思うけど、定かじゃないなぁ・・・。
僕はバイク歴はとても長く、初めてバイクに触れたのは小学校3年の時。ハーレーを知ったのは確か
小学校か中学校の時に見た刑事物のドラマで、館ひろしさんが乗っていたローライダーを見て。
「絶対にあれに乗ろう」と心に誓ったのでした。
高校時代からドゥカティパンタ、CB750FB、等を乗り継いできた僕は、その後XL、DT200と、どういう
訳かハーレーから遠のいていくわけですが、理由は単純で「ハーレーなんて高くて買えねぇ!!」
ってわけ。
しかし大学時代、友人の一人が突然ハーレーのWGで学校に来た。
バイクなんて全然好きじゃなかった奴なのに、「ダカダン、ダカダン、ダカダン、」と三拍子と言われる
ショベルサウンドを轟かせ、ぴっかぴかの白いWGに乗って颯爽と駐車場に現れたときの衝撃たるや
もう、羨ましいのを通り越して「憎たらしい」ぐらいだったですよ。
ところがこの友人、その年の冬がやってくるとぴたりとバイクに乗らなくなった。
自宅のガレージで眠りにつくWG。このとき僕は「こいつを俺のモノにしてやる!」と誓ったのでした。
その当時、ショベルの相場が結構上がっていて、中古のショベルで200万越えは当たり前。
まぁいまと大体同じぐらいの金額でしょうか?とても僕の手に負える額じゃない。
だけどさ、店から買う訳じゃない。友達からかうわけですよ。だから当然店頭価格よりは安くして
欲しい。とはいえだからといって30万とか50万って訳にはいかない。必死でバイトしましたね。
その間、この友人がバイクを売り飛ばしたりしないか密かに監視しつつ、かといって「興味がある」
と言う雰囲気を悟られないよう、虎視眈々とねらっていたわけです。
時は過ぎ、僕もようやく「いくら友達だからと言って失礼のない程度」の金額の貯金を達成し、
まだ友人のガレージにバイクが眠ったままになっているのを確認すると、僕は密かに友人の家で
遊ぶ計画を立てたわけです。
その計画に沿って友人の家に遊びに行くと、さも偶然バイクを見つけたように「あぁ!これまだ持って
いたんだ。乗ってるの?」と聞きました。
ほこりだらけだし車検も切れて、乗っているはずがないのを知っていて聞いているわけですね。
「全然乗ってねぇ」・・・・待ってましたその答え!!「じゃ、売ってくれない?」
これで決まりです。値段はつべこべ言わず有り金全部出して「これしかないからこれで売ってくれ」
と現生の力で落としました。
そのバイクとの衝撃的な出会いから、既に4年ほど経過してました。
このバイクを買うために行っていた貯金の前半はバイトの金、そして後半は就職してからの給料。
長い道のりだったぜぇ。
そうしてつきあい始めてから既に20年以上。
最初はフォークジョイントで伸ばし、ツリーで寝かせたロングフォークに、白地に金の派手派手塗装。
ハンドルはエイプハンガーだし、あちこちメッキパーツが使われていて何とも毒々しい。
でもハーレーなんて、エンジン2種類、フレーム3種類(当時)程度なんだから(正確には違うけど)、
ラバーマウントのフレームやスポーツスターじゃなきゃ、いくらでも何とかなるんです。
買ってすぐからノーマルに戻すべく努力しました。
バイクの購入で金がなかったかけど、こつこつこつこつ、少しずつノーマルの部品を買いあさり、
とはいえオリジナルには拘っていなかったけど、とにかくノーマルルックにしたくて、必死に部品を
探しました。
それから2年ほどかけて、ノーマルの状態(ハンドルだけはXR)に戻し、暫くそれでハーレーライフを
満喫しておりました。