堪らなく楽しい数学


無限大の不思議さを未知の問題として)

サイトの管理者から、あと数回でサイトを閉じたい旨知らされている。 思えば、4年間を超えてゼロ除算の解説を続けて 如何に凄かったかを想い返される。 この4年間と言えば、中・高、大学学部時代を超える期間になり、アヴェイロ大学で研究員として過ごした期間5年間、大学院時代に迫り、ゼロ除算発展の最中であり、また人生でも 最も集中できた時代でもある。 それで、貴重な記録を残せたものと考え、サイトの管理者 山根氏には深い感謝の気持ちを 表したい。今回は、ゼロ除算に関する状況を概観して 大いに気になっている無限大の不思議さを 未知の問題として表現したい。

本年は 海外招待や国際会議招待を含めて、5回ゼロ除算について 大きな発表の機会があり、無事発表を終え、さらに いろいろな業務を済ませて、2018.3.20付け、出版契約済みの著書原稿の改変、充実させるべく取り掛かっている。 著書の出版を急ぐべきかと考えたが 世の理解の状況が 好ましい状況では ないこと、さらに内容が どんどん発展している状況にあることを考えて、著書の出版には 内実に心がけ、 出版社とも協議しながら出版を急がないこととした。 特に 大きな懸案の問題があったが 奥村氏の協力で、最近解決でき、著書内容が格段に充実してきた。6か月も経てば、面目を変えるほどに 発展する状況にあると言える。

内容で、特に新規なものは、奥村氏による 除算を含む簡単な 体の構造の提案、奥村氏の強力なMATHEMATICA を用いた、ホーン・トーラスへの等角写像の解析的な証明の成功が挙げられる。これらは、基本的な事なので、折りに触れて詳しく解説したい。

無限大について、気になって仕方がない。 いろいろな考えをお寄せ頂ければ 幸いです。

このような事実が 存在します。 1を どんどん加えて行けば、n項加えた和はnですが、 限りなく続けると 無限大になる、発散すると考えるのは 従来の数学です。 この正確な意味は、無限大を捉える正確な意味は、どんなに大きな数N を取っても、それよりは大きくなる数、 例えば n= N1 とすればそうなる 数が存在する。どんな数を取ってもそれより大きな数が存在するのですから、確かに切りのない大きな数となって、無限大と言いたくなります。 しかし、それは、確定した一つの数とは 言えない。無限大は、数ではないと言えます。 幾らでも大きくなる意味は この意味で明瞭と思います。 無現大の意味もこの定義、意味で明瞭と思います。― 無限大とは何でしょうか。そのようなものは あるのでしょうか? 数直線上で考えれば、直線上に存在するでしょうか? 切りのない先です。

これは これで了解できるのですが、ゼロ除算は、 n を限りなく大きくした先がゼロになることを述べています。- これは平行線に囲まれた 部分の面積がゼロであること、半径rの円の面積は r を無限に飛ばすと 全空間に成り、面積がゼロになるなど、多くの例で無限と考えられものが 実はゼロになっていたという、現象が発見されました。― 直線で言えば、無限遠点は直線上ではなくて、突然、不連続的に数ゼロ、数字でゼロで表されるという現象が、ゼロ除算の結果捉えられました。多くの初等数学がそのように述べていて、それは数学の実体です。 ― この部分は、直線は無限の彼方に伸びているー無限遠点まで伸びている、その無限遠点が数値ゼロで表されているとして、理解できます。数学はそうなっている。ホーン・トーラスモデルとは、無限遠点と原点は実は接していて、新しい世界のモデルを示しています。

n の先が無限大に発散するという現象と n を限りなく大きくした結果が実はゼロだったという事実が起きて、あたかも矛盾のような 現象が起きています。 しかし、これらは矛盾ではありません。

明瞭に理解するため 関数 y = 1/x を考える。x が正の方向から、ゼロに近づけば どんどん幾らでも大きくなりますが、 原点ではその値はゼロです。

基本的な関数 y= tan x の関数のグラフは 2分のパイに 小さい方向から近づけば 正の無限大に近づき、大きい方向から近づけば 負の無限大に近づくが、2分のパイではゼロになっている。

これらは、不連続性として確かに理解できるが、上記の和の極限値がゼロであることは 良く分からない。事実は存在するが、意味が分からない。 発散は確かに分かるが ゼロになる意味が 分からない。

逆に考えるとゼロが、無限の1の和になっていた? これは 分からないですね。

半径rの 円の面積が rが 無限になれば全空間で、面積はゼロであるは、円が破れた、球面が破れたと言って諒解できるような、理解出来るような状況があるが、未知の不思議な世界を覗かせていると考えるが 如何でしょうか。何か納得出来ませんね。 如何でしょうか。どんどん加えて行ったらゼロになっていた。

この意味は何でしょうか。ゼロの不思議な意味です。- 分かる 分からないは 我々の知能の問題でしょうか? どんどん加えて行ったらゼロになっていた???

 

もう一つ、最近起きた奥村先生の所見に触れさせて頂きます。 少し、専門的ですが、数とは 体の元であると考えられます。体とは 足し算と掛け算 が定義されている代数構造の基本です。 他方、1000年を超えて ゼロ除算が問題にされて 1/0の意味が問われてきました。

インドにおける数百年の論争と努力、今でも混乱を続けている現状、それは天才的な オイラー、ガウス、アインシュタイン、なども発見できなかった問題です。 あるドイツの方とは3年以上論争していますが、サイン入りの文書をメールで公開して送ってきていて、 0/0=1 で 1/0 は 神秘的で とても想像すらできないと言明しています。1/0 について変な数を考えている人が 数人存在しています。長い論文を書いたりしています。 ところが 奥村先生、何もかも当たり前だったというのです。 発想を変えて、数の割算をb が ゼロでないとき、a/b a b^{-1} (b^{-1} bの逆数)b がゼロの時には、a/b をab =0で定義すれば、ゼロ除算は定義され、分数は 体を成すと言うのです。 ゼロ除算は それで、当たり前だった と主張されています。

世界史の大きな問題が、呆気なく 数学的に説明されたというのです。 このような代数構造を探そうとして、奇怪な公理系を考えられた方が 数人存在します。 彼らの永い努力が どうなるでしょうか。 直接 そのような関係者に 奥村氏の主張を紹介しています。

尚、ゼロ除算を含む体の構造(山田体) はそれなりの構成方法、2項演算に同値律を導入して確立され、論文やいろいろな会議で発表されていましたが、奥村氏の所見は、その構成は実は当たり前だった、したがってゼロ除算は当たり前だったという新しい視点を述べています。

1をどこまでも加えて行くと なぜゼロになるか。素朴な発想を追記して置きたい。 レンガをどんどん 積み重ねていくと どんどん高くなっていきます。それ どこまでもとは行かず、突然崩れて 元のゼロに帰するのでは? 限りなく は存在しないのでは。問題は、いつ崩れるか、壊れるかですね。そこが分からない。これは誤解し易い。次も臨場感をもって追記して置きたい:

 

奥村先生:

 

2018.12.16.05:17

無数の星々を見て、突然、閃きました。 先生の感覚は正しいです。 先生の気持ちは分っていたのですが、閃いたように 分かった と感じました。

 

無数とは、個数に 数を割り当てられないということですね。 対応する数がないということですね。 そして、それが ゼロです。

 

そこに飛びがある。 半径が大きな円と、全空間の違いとして 現れている。何か不連続性がありますね。円と直線。限りなく大きな円と、曲率ゼロの直線の間。

 

今年は、例の幾何学の一連の結果と論文、それに等角写像の解析的な証明の成功に 熱烈な感謝の気持ちが 湧いてきました。

 

敬具

2018.12.16.05:25

 

( 以下、次号 )